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人生フラフラロンドン日記 ~Week 67~

ロンドンに来てから67週間が経過。誕生日の週が終わってすっかり抜け殻になっていた。祭りの後のようで、一足早い夏が終わってしまったような感覚。清々しい天気の下で呑気に「エンディング…?」とか思ってしまってヤバってなっていた。「あとの祭りで毎日ヤバって叫ぶ」、10代の頃からずっとsyrup16gが好きだったけど、年を重ねるに連れてその歌詞の解像度がどんどん上がっていくような気がする。「成長出来ない大人は惨めだ」が刺さるのは頑張ってないからだろうか。成し遂げてもないのに最近はこんなに幸せでいいのだろうかと悩む。27クラブまでは後1年。入会するつもりはないにしろ、入会資格は得られるくらい頑張りたい。

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1.

グッバイ、ギャル。いよいよその日が来た。いつも連んでいるギャルたちの1人がオランダはアムステルダムへと旅立っていった。なんだか全然実感が湧かない。前日の夜から1人ソワソワとしていたのはそのせいか。見送りの駅で昼にも関わらず酒を飲んで、最後の時間を過ごした。

最後に遊んだのは週始めのピクニック。なんだか最後にすることがピクニックなんてのも僕たちらしい。相変わらず集合時間の1時間後ぐらいに集合するのも僕ららしい。晴天に恵まれ、広げたレジャーシートに滑り込み、穴を開けたギャルの1人を見て、何も変わらないなと思っていた。僕にはできないことを平然とやってのけるところ、尊敬しています。リスクを考えて取れない選択ができることは無謀でもあるけども、彼女らしさでもあると思う。8月にたまたまDIIVを観に行ったことも、知り合えたことも全てが幸運なことだったと思う。沢山助けられました。本当にありがとう。

最後、最後と言っていますが、なんだかんだロンドンには毎月遊びに来るらしい。なんだそれ。早く家を見つけて、アムスに遊びに行かせてくれ。見送りの日の朝、ceroの新譜を聴いていたのだけど、聴くタイミングって本当にあるんだなと思った。また会おう、別れの時。

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2.

Four Tetを観に山の上に。アリーパリーで綺麗なライトニングとFour Tetがコラボするというので行ってみたら、もはやアートイベント、壮大なインスタレーションだった。踊ろうと思ってきたので、少し拍子抜けだったがこれはこれでアリかも。コラボしたSquidsoup はアーティスト、研究者、技術者、デザイナーからなるグループらしい。案の定、ライトニングの真下は芋洗い状態。少し離れて観るのが一番綺麗だった。「ただこれで踊れたらなぁ…、踊れたらなぁ……」と考えてしまうのまた真実。

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3.

夏フェスの季節、到来! 今年最初の夏フェスはBrixtonで行われたWide Awakeだった。前日がFOLDで朝6時まで踊っていたこともあって瀕死になるかなと思ったけど、起きてしまえばこっちのもの。睡眠時間は3時間でも、ウキウキでシャワーを浴びて、ビールを流し込みながら会場へ向かった。天気も絶好のフェス日和、到着時点から既に最高。自分はなんでも最初のものを記念したがる性質なんだけど、今年最初のフェス飯はジャークチキンライスラップだった。日本にいた時、フェス飯といえばタコライスだったのだけど、ロンドンに来てからはすっかりジャークチキンに変わった気がする。快晴の下で食べるこれが美味しいのよ。

観たDJとバンドのどれもが良かった。今年最初の音はWindmillステージで観たMary in the Junkyardだった。野外で観るバンドはたとえ少しシリアス目なサウンドでも謎に爽やかに聴こえてしまう不思議がある。何はともあれ音が伸びていく感覚はいつまでも好きだな。ハイライトはやっぱりBlack Country, New Road。観るたびに進化していて、観るたびに感動で泣いてしまう。こんなに好きになれたのは今では大嫌いな前の恋人のおかげでもある。ありがとう、辛い思いを沢山した分だけ、大好きなバンドへの思い入れが増えました。

何はともあれ、素敵な天気と雰囲気と友人たちがいて最高の日だった。なぜか終わってからオールナイトイベントに特攻して、2時に全員ギブアップしたのは無かった事にする。

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〜今週のまとめ〜

素敵な年上の人たちが自分と遊んでくれて、助けてもらうたびにずっと憧れている。カッコいい後輩たちが慕ってくれるから、いつもあらためて背筋が伸びる。もがいていてもちゃんと前に進んでいる同い年の子たちと話して、負けてられない気持ちになる。僕は口下手だから上手く褒められないし、素直に言えないけども、周りにいる人たちを本当に尊敬しています。素直に言えるのは嫌いな人を本当に見下していることと「そんな奴よりも幸せにならなきゃな〜」ということだけ。でも「もうその人よりも十分幸せに暮らしてるよ」と最近は思っている。大切にしたい人ばかりの生活が愛おしいです。僕も素敵なみんなの立派な友達でも恋人でもいたい。だからもっと大きな人になるからね。イギリス生活はまだまだ続く。

イカ墨リゾットを愛しています。


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