Kaede

昭和の東京オリンピックの年に生まれました 今までよく生きてこれたもんだと 孤独感・ジェ…

Kaede

昭和の東京オリンピックの年に生まれました 今までよく生きてこれたもんだと 孤独感・ジェンダー・いきづらさなどについて くだくだ書きます

最近の記事

こんな夢をみた 地獄の風景

そこは明るかった 陽射しがある、というのではなく 四方八方、発光しているように明るかった 暑くもなく、寒くもなく ひろい野原に、人が整列している ボロ切れのようなものを身にまとって 髭も髪も伸び放題 労働に酷使され、くたびれた体をようやく起こしているようにも見える しかし緊張したように整列している よく見れば、みんな白人だ がっしりした臥体の者もいれば でっぷりとたるんだ腹をボロ布からはみ出たせている者もいた 列の袖にいた監視官が指笛を鳴らした 彼の合図の下、整列していた

    • 君たち(宇宙人)は どう生きるか

      宇宙人として、生きづらいこの星に生まれちまったからには 宇宙人として、どうやって生きるか 誰にも頼れない、わかってくれる人などいない そんなことは承知の上、ならば、知力の限りを尽くして やってみようじゃないか 宇宙人として、この世をわたっていくための方法 自分の考え、それが人に共感されるなどと決して思うな わかってくれる人が現れるなどと決して期待するな だから、うまく溶け込もうと思ったら、自分の思う方向の反対を言え こいつはどうしようもないろくでなしだ、そんなふうに思っ

      • 不思議な広告 「宇宙人あつまれ」

        不思議な広告を見つけた 出張先の帰り道、道端の腐ちかけた木製の掲示板に見つけた張り紙 宇宙人募集 遠い星から来た人たち あつまれ みんな待っている 今まで、この世界で、どれだけ生きづらかったか どれだけ、孤独だったか みんな知っている 一生懸命に話した言葉のことごとくが、全く伝わらない みんな知っている だからあつまれ みんな待っている 宇宙人であること、その生きづらさ 受け入れてはくれない、その理由はなにか 自省、内省、反省にあけくれた、みんな知っている もうやめよう

        • 忖度(そんたく)セミナー 

          私の勤め先の職場で、忖度セミナーなるものが企画されることとなった みんないい子ちゃんばかり 上司の命令は絶対 つねに上役の顔色をうかがって 言われるままに、言われる前に実行しましょう その実践編を、我が社の忖度王、(仮称)松村氏が講師となって 一般職の皆様に公演、伝授するそうな 私の勤め先の会社は、管理職と一般職が半々 お察しの通り 管理職になった御仁は、みんな忖度技を極めたいい子ちゃんばかり 上司の言うままに、はいはい、いい返事をし 上司に気に入られて管理職に昇進した、忖

        こんな夢をみた 地獄の風景

          俺は見たんだ 日本の最後の姿を

          1984年 大学三年生だった キャンパスがある、お茶の水の街は、いつも人でごった返していた そこら中に建築工事現場があって、大きなクレーンが立っていた 気が付けばいつの間にか高層ビルに建て替わっていた しばらく行かなかった街は、見間違うほど景色が変わっていた テレビのニュースでは 東京の土地価格で、アメリカ本土の全部の土地を買ってもお釣りがくるとか 日本でしか作れない製品が次々と生み出され やがて産業、市場を支配するだろうとか 今この時、日本という国が世界の頂点に立たことを高

          俺は見たんだ 日本の最後の姿を

          遠い星の仲間を探して 1

           それにしても、このミーティングってのが苦痛で仕方ない。 パソコンの画面越しに、何かを説明している同僚の話し声が聞こえるけれど、もういい加減にやめてくれ、これ以上は限界だ。  イヤフォンをつけて、話してる内容は何となく聞こえるようにして、リモートワークの机の上のホコリを拭いたり、アイロンをかけたり、ネコのご飯の仕度をしたりして、まともには聞かないようにしているけど、それでももう限界だ。どうでもいい話にもうかれこれ一時間も費やしている。  そうして今日もまた、いたたまれなくなっ

          遠い星の仲間を探して 1

          トヨタ式カイゼン ダイハツの虚偽検査

          ・トヨタ式カイゼン  一秒 一円 一グラムの徹底した削減、効率化に成功し  世界一の自動車会社に成長  このノウハウを一般事務部門に応用し、削減、効率化の手法を  売り物にしたトヨタ式カカイゼン活動 ・これを取り入れた我が社の惨状について聞いていただきたく筆を執った ・カイゼンを批判してはいけない  とにかくやってみよう  カイゼンに終わりなし 次は次は 今度は何を削減する?  この途方もないルールの危険性 ・カイゼンを批判してはいけない  それはまさしく、組織の中にタ

          トヨタ式カイゼン ダイハツの虚偽検査

          金魚のおもいで

          それは とても蒸し暑い夏の日の夜のことだった ぼくは生まれ育てられたお郷をはなれて トラックに載せられ 何百里の道を水槽の中で揺られたのさ 生まれたお郷をはなれるのは寂しかったけれども このさきにひろがる大きな未来 まだ見ぬ人への出会い 新しい人生 おおきな大都会での暮らし そんな夢を見て 心躍った トラックに載せられた水槽の中から 大都会の大きな建物が流れていくのがみえた 水槽の中の仲間たちも みんな目をキラキラさせて お郷の田舎町とは違う 美しい都会の景色を眺めていたよ

          金魚のおもいで

          金魚のおもい

          夏祭りには浴衣 ワタあめ あんずあめ クラスメイト 気になっていたあの子 薄化粧した きれいな浴衣すがたの あの子の手に ちいさなビニール そのなかには 赤い色のきれいな金魚 振袖のようにひらひら 胸ビラをうごかして 小さな口をパクパク あの金魚は一体どこへいってしまったのかしら バカ言ってんじゃねえ この夏祭りとやらの季節 俺たち 同志が 兄弟が その命を おもちゃのようにあつかわれ 何万と葬られていく ある兄弟は 真夏の炎天下のバケツの中で 水温30度のなか ある兄弟は

          金魚のおもい

          世界一の販売台数を誇る自動車会社

          その自動車工場 組立てラインで働く労働者 世の中の景気 生産ラインの縮小 業績低迷による生産調整 そんな自動車会社の都合によって まるで使い捨ての部品のように ポイ捨て 何時でも切り捨てられる存在 あすの自分の未来さえ見通せない身分 暗闇の中を走るような不安感 肉体を酷使しボロ雑巾のように働いて ようやく手取り月給二十万円程度 若いと言われる年の頃までならば つらい肉体労働に耐えさえすれば 自分の食いぶちぐらいは稼ぐことは可能だろう けれども愛する人に巡り合ったとしても 幸

          世界一の販売台数を誇る自動車会社

          暗闇の中を ひとり歩け

          華やかな都会の雑踏の中を クリスマスの装飾に飾られた賑やかな街のなかを 素敵なプレゼントをかかえた多くの人々が行きかう中を 甘い言葉を交わす若いカップルたちがすれ違う交差点の中を 大事な人の病の回復を節に祈りながら一人歩く君 愛するわが子の将来を信じて 学費を工面するために 借財の覚悟を決めて一人歩く君 たちいかなくなった会社をたたむために 自宅の売却の相談のため弁護士事務所をあとに一人帰る君 まわりの華やいだ 楽しそうな人たちを見て 羨んだり 自分を憐れんだりしてはいけ

          暗闇の中を ひとり歩け

          組織は頭から腐る

          その構造的原因 インパールの地で 五万の兵士の命を畜生のように屠った それは あまりにも無謀で あまりのも幼稚な作戦だった それを強行した軍司令部は 早々に安全な地域に撤退し 取り残された兵士たちには徹底抗戦を指示し続けた 七十五年後 東京で パンデミックの危険を心配する民意を無視し コンパクト五輪などと標榜する当初の理念などなかったものとし 倍増の勢いで膨れ上がる経費に歯止めをかけることもせず 後世の子供たちにその負担を負わせ スポンサーから多額の賄賂をもらい 後の子の

          組織は頭から腐る

          天を駈ける龍だったころ

          貧しいけれど 高貴な 青い龍のように わたしの目は今も龍のように 眼光鋭くひかっているか わたしの姿はいまでも龍のように 気高く輝いているか 世の中すべてが 楽しければいいじゃないか みんないいと言ってるんだし 大多数の人たちの賛同する 一部の人にとっての利益 目立つ人 おもねる人 疑問をもたぬ人 あの人たちの目に寸分の魅力を感じない あの人たちの言葉に寸分の真理も認めない わたしは正義の話をしてるんだ だから戦っている 抵抗している わたしの目がいまだ龍のように輝いてい

          天を駈ける龍だったころ

          図々しさ選手権大会

          大会規約 抄本 極力 自分の意見を押通しましょう 自説を曲げず 巧妙に狡猾に責任を回避し 成果が出た時には 殊更に自分の功績を宣伝しましょう そのためには上司だろうが部下だろうが 関係なくごまをすることが必要です 表面だけは どこからみても丁寧かつ謙虚に しかしその態度の中身は 他人に対する敬意も 自己犠牲とか日の当たらない人への配慮なんてものは 始めっから からっぽで結構です そんな優しさにこだわっていてはいけません 究極は自分可愛さ 目立つ仕事をこなす人間こそが 上司に

          図々しさ選手権大会

          帰郷に向けて プレアデス星人

          謁見の間にて その正義感 使命感 不正を許せない 黙ってはいられない  一生懸命さ 純真誠実な気持ちで たたかってきた労を この上もない言葉で謝意申し上げる 決してあなたの思うようにはいかなかったことに 目に見えるようには変わらなかったことに 失望してはならない 自分を責めてはならない ほんの少しでも たった一人でも あなたの言葉や振る舞いに 一瞬でも耳を貸す人 寸分でもこころ動かす人がいたならば それだけで十分な偉業であったと言わなければならない この星 この世界は

          帰郷に向けて プレアデス星人

          ある日の プレアデス星人

          彼らには どうして見えないのだろうか どうして聞こえないのだろうか 本当の言葉が 本当に大切なことが 人の道 天の道 神の道 天が指し示す道がそこに見えているのに 真理の方向がそこに見えているのに 少しの間 心静かに 耳を澄ましてさえいれば 神の声が 心のうちに聴こえるというのに 私が言ったことが真実であったと いつかは解ってくれる日が来ると信じていたのに 努めて明るく、時には雄弁に 語ってきたけれど わたしの言葉が一度として理解されたことはなかった 何度も何度も話し

          ある日の プレアデス星人