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決意と後悔(HANAちゃんストーリー第1話)


本日から短編小説も書いていこうと思います。お気軽に覗いてみてください。

HANAちゃんストーリー第1話


1LDKのアパート、3か月前、子供2人と犬1匹と引っ越してきた。
やっと離婚が成立し、今日から心機一転念願の親子3人+1匹暮らしが始まる。

離婚の原因はよくある性格の不一致。なのだと思う。多分。
性格の不一致意外に離婚する原因なんて、私には見つからない。


元夫は、今は珍しい、亭主関白だった。
子供の面倒など一切見ないし、共働きだといっても、ごみ捨て一つ手伝ってもらったことはなかった。
ただ、元夫の実家の敷地内に新築を立てさせてもらった事、お義母さんが子育てを手伝ってくれた事で、プラマイゼロになったつもりでいた。

私はそれでも、長女を可愛がってくれているのは変わっていたし、仕事もしっかりとしてくれたので、大抵の事は我慢できた。


それから、長男が産まれた。


長男が産まれてから私は、我慢できない事が少しずつ増えていった。


元夫は何故か長男にだけあたりが強かった。
泣き止まない長男に対して怒鳴ったり、はしゃいでいる長男にうるさい!と頭を叩いたり、元夫がトイレに入っている時におしっこが漏れるとトイレに来た長男に対して、目つきが悪いと言い、平手打ちしたこともあった。

自分の子供に手を上げる旦那が許せなかった。

この事で何度も元夫と喧嘩をした。


私は限界になった。


このままでは私も子供もダメになってしまう。

そう思い、ある日突然、家を出た。

実際には事前にアパート契約をし、学校の転校手続きも済ませ、自分の両親には報告済みだった。何も知らなかったのは元夫とそのご両親だった。

いちを、離婚が成立するまでは一通りのすったもんだはあった。
しかし、私の決意が固いのが分かると意外にもあっさりと承諾してくれた。


こうして晴れて私は、独身になった。



子供2人を寝かしつけ、ソファーに座るとふと、これでよかったのか、まだ幼い子を2人抱えてやっていけるのか、我慢をして結婚生活を続けた方が良かったのではないか、などという後悔の念か頭を駆け巡る。

物凄い不安に襲われ息が苦しくなり、涙が溢れる。

漠然とした未来が一気に絶望に変わる。

怖い。


1人泣いていると、一緒に連れてきた愛犬ハナがペロリと頬を舐め、ソファーに座る私の横に、そっと、ピッタリとくっついて眠り始めた。


しばらくすると、安心たように、ぐっすり眠っている。


静かに眠る愛犬の背中をなでながら、私も少しずつ、安心していく。

2人と1匹の寝顔を見ながら私は思う。



ああ、なんて幸せなんだと・・・。



おわり




最後まで読んでいただきありがとうございます。

いかがだったでしょうか?



なるほど!と、とても為になった記事を貼らせて頂きました。

読んでみてください。きっと力になると思います。



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