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『あたらしいテレビ』とYouTube

テレビを観ないっていう人が増えていて、YouTubeは観るって人がいるけど、僕には本質的に両方に違いはなくて、両方のメディアともコンテンツを届けたい人に、観たい人が直接に対価を払うことはない。これがコンテンツの質と対価の量が均衡しない理由だと思う。

YouTubeは固定費がほとんどかからないからこれがものすごく細かいセグメンテーションができるけど、そういうコンテンツほど、必要な人が対価を払ってでも観たいもので、メディアの性質として合ってないんだよね。

Netflixのような配信が、直接の視聴者のフィードバックを受けながらコンテンツの質を向上させていってるのと、似ているようで全く違う。テレビの人気者がYouTubeで人気を得るのは同じマナーでやればいいのでそれほど違和感なくできるのではないか。

テレビでやることが難しくなったコンテンツをYouTubeに移し替えて「おもしろい」ってなってるものが大量にある印象で、そういう昔のテレビでやってたものを短尺にしてもYouTubeが面白いと思ったことがないんだよね。そういうメディアの性質の変化をコンテンツの問題に転嫁しすぎて本質が見えなくなっている。

死ぬまでに観きれないほどの映画がアマプラやNetflixにあるなかで、YouTubeなどの素人のコンテンツに時間を使うつもりがないというのが僕の感想。どこまで行ってもYouTubeはマーケティングツールだよね。テレビではもちろん広告モデルじゃないNHKだけは違う。

大道芸のように、たまたま目に入ってきて、道端でみんなが足を止めて見つづけてもらえる努力が必用なものと、小屋の前で入場料を取って見せるものとを一緒くたにして議論してはいけないと思う。テレビのコンテンツを作っている人たちがHBOのお金を払ってくれる視聴者に向けて作られたコンテンツを「面白かった」といっているのがすごく印象的だった。

『あたらしいテレビ』を観て思ったこと。


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