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2023CESレポ-テック企業3000社が魅せるコンセプトから考える1歩-
初めに
CESは世界的イノベーションを起こしうる毎年1月初旬にラスベガスで開催されるハードテックの祭典である。世界的テックブランドが集結し、展示を通して新たなきっかけと出会い、ビジネス・崇高な趣味へと昇華される。CESブースにはハードテックを扱う一次、二次、三次産業の全てがある。カンファレンスでは、世界のリーダー、先駆者たちのトレンドにまつわる考えや思想に触れることができる。
CES2023 HP
こちらのCESの説明がわかりやすかった。基本から知りたい人は。
2023年のCES
Key Technology Themes
Human Securityをトレンドとした以下の6つ
今年のCESは目立った変動はなかったみたいだ。
この記事はトレンドについての説明をしてくれてる参考にどうぞ。
Enterprise Tech Innovation
Metaverse / Web3.0
Transportation / Mobility
Health Technology
Sustainability
Gaming and Services
規模
展示:3100超
領域:174(35%が海外)
メディア:188
CESで見る未来の方向性
テック系がインフラの中枢を握るようになった今、生活が少し窮屈に感じられるようになった。しかし、テックは私たちに刺激を与えてくれるし、確実にこれからの生活に必要だ。テックととどのような付き合い方を私たちはしていけば良いのだろうか。そんな漠然とした未来を思って5年後を見せてくれるCESを訪れた。
優秀な個人/企業が前提のチーム作りの妙
展示中ずっと感じていたのが、CESに来ている人はみんなもれなく優秀だ、が、ワクワクするか否かになると個人での出展に限界があるなということだ(ちなみに優秀な個人というのは、他者世界へのリスペクト、ある程度の責任感、幾らかの未来へのビジョン、を持つ人のことを指す)。実際いくつかの企業の合同チームで作られるブースは人だかりが多かった。金額の差だけではない、コンセプトから差が出ている。共創というのは数10年前から言われていることである。しかしこれからは言葉の上だけの共創でなく、真にボーダーを超えたビジョンを達成するための溶け合った共創を目指さないといけない、ということを感じた。
コンセプトを提示する
多種多様なブースが出ていたが結局目立つのは上記に加えてインフラ線上のプロダクトで人間の機能拡張を押し出したコンセプトを出しているブースだ。既存のものを蔑ろにしても良いということではない。この気づきはコンセプトを考えることにコストをかけている起業家にとって大事な拠り所となる。
Creative but Useless, sometimes Wothful
この指標が自分の中で纏まったのが1番の収穫だったかもしれない。
説明すると、取捨選択、重み付けの指標である。まず、自分の活動を
(x、y、z)=(儲かるか、クリエイティブか、必要か)
で分けた時にその活動がどの象限に入るかを予測する。一度象限に入れると決めた活動がある場合は同じ象限に別の活動を入れないようにする。MAX8つの活動が決まると思うが、幾つかの活動を組み合わせて3つの正の要素全てをカバーすることができれば十分である。この3つが満たされてようやく自分の生活が充実してくる。自分にとって医者になるというのは(儲かる、クリエイティブではない、必要)ではあった。つまり(x、-y、z)であった。yの要素を補うためにはクリエイティブをどこかで補充する必要がある。そこであわベビを始めた。この時点であわベビは儲ける必要も社会的な必要性を持つわけでもない。クリエイティブでさえあれば良いから自分の中にあわベビで儲けてやろうとする意思がないのにも納得ができる。この指標を元にこれから自分がするべき活動とやるべきではない活動を決めることができる。一度象限に入れた活動については要素を最大化する方向に全力を尽くすべきである。「儲かる」要素を備えた活動であれば、どうすれば自分の好きなようにしながら儲けを最大化できるかを考えることになる。例えば、自分のスペシャリティーを増やすことであったり、論文を書くことであったり。クリエイティブで言えば、新しい素材や視点を取り入れてみるとか、定義を洗練させるとか。これをせずに新しく同じ象限の何かを始めることは結局中途半端になりかねない。どうしてもやらないといけない時は制限を設けてやるべきだと思う。自戒を込めて。
未来は宇宙だった
今回5年後の未来を見てくるという期待を込めてのCES見学だったのだが、未来生成のプロセスが宇宙の成り立ちに似ていると感じたのでまとめる。
宇宙の膨張速度は等方性(異論もある)に成り立つ。この原理は基礎物理学に基づき宇宙マイクロ波背景放射の観測からも支持されている。また、宇宙の破壊に関してはブラックホールがそれに近いと感じている。リンク先の記事は遠方宇宙の星形成の活動の終焉地にはブラックホールが散在するという記事になるが、理論上ではペンローズの特異点定理に基づく考察から、星の終わりにはブラックホールが形成される可能性があるということが示唆されていた。つまり、宇宙は等速に膨張を続けながら活動を終えた星ごとにブラックホールに飲まれて死ぬというのが大体のイメージになる。ブラックホールの出現する位置にもよるがわかりやすく中心におくとドーナツ型っぽくなる。
そして、未来への膨張も同様に考えられた。各領域の進歩は連携し合い等速で加速しながら新たな真理を発見していく。同時に、活動を終えた領域は次世代のためにポジションを開ける。ドーナツ型だ。
とまぁ妄想を繰り広げる結果となったが他にも未来の形と類似した例があれば教えてほしい。観測可能な宇宙と違って存在しない未来の観測は難しい。
以上が今回のCESを受けての全体的な感想になる。
そして以下は各ブースごとの感想になる。
気付き・メモ(雑多なので飛ばしても問題ない)
個人的面白かったブース紹介
Ploonet Studio:AI video generator。わずか1時間で自分の声botが作れるらしい。エンタメの世界が変わる。自分の姿を2Dで簡単に作れるようになってきた。
XORBIS:XRやホログラム、プロジェクションマッピングなど最新のエンタメで新しいアミューズメントパークを作ろうとしてる。韓国版チームラボ。
META Materials Inc.:世界初!中がクリアなレンジ。
Graphene Square:ポータブル焚き火
Cradl:体が楽器になる木
DEEP NOID:CT、X線のAI化。
MUXWAVE:Holographic LED Screen。大画面であわベビ流したい。
kizik:手を使わずにはける靴。手荒れ防止!ちなみにナイキが出資している。
aeo:空港とか病院で既に実用化が進んでいるロボ。
GYRO:液晶の顔面がかわいいロボ
Emobot:老人の表情から感情を読み取るAI
Ant Reality:Crossfire-AR/VRグラス
Zoox:自動運転タクシー。これはすごい。確かLv5だから既に公道走ってる。
MOTHER:nursing Homes DX。腕につけたリストバンドで何個かのバイタルをチェックできる。よくあるやつ。でも充電をする必要がないってのは新しい。これがあることで離脱を防ぐことができる。ソーラー充電。
SiriuXense:ベビーモニターアプリ
Arterya:簡単に針が刺せる。血管の走行がわかる。
NAIST:ゴミ拾いするときに自動で分類分けしてデータ集めしてくれる。
TalkGo:デバイスアタッチメント、iphone起動しなくても良い。
まだまだ他にも面白いのはたくさんあるが追いきれなかった。上で挙げたのとダブりが少なく、面白いブース紹介をされている記事紹介。個人的にはドローンが飛び回るピアノが好き。
モビリティには触れなければならないと思うが詳しくないので特にいうこともない。一つ面白い記事があったので紹介。ソニーとホンダの新しい挑戦「Afeela」が何を見越して作られたのかという記事。まさかシュミレーションゲームで蓄積された技術がここで生きてくるとは。全てが自動運転になる将来、モビリティの中のエンタメ空間が主流になる。
想像以上に盛り上がるメタバース、ガチ?
思い描いているような完全にリアルワールドとの乖離は難しそう。まずはARが主流に。
これからのテックの全ての基本
センサーとカメラが鎬削りあってる。これが決着つくまでは新しいものは出ない。データ収集と管理とセキュリティ。
市有地、新しいものをルール無用で試せる空間が必要。
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特に何もないfintech
まだ業務管理ソフトウェアしかない。あとはそれらを自動で組み込むやつ。
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大体はアップルウォッチのパクリwellness tech
センサーで読み取って自動で管理系が多い。何のデータを読み取るかに関しては似たり寄ったりのところが大きく、価値が明確なものになってきている。写真とって顔面血管から健康管理。精度は去年よりは上がってきてる。美容と組み合わせたらおもろそう。
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恐ろしく進歩が早いUnmanned
レベル5まであった(ZOOX)。まだセンサーに対する競争が激しい。将来的な内装や外装の技術を競ってるところもあり。あとはバッテリーが今回は目玉だった。自動運転展示TOYOTA BOSHOKU、HYUNDAI、Holunなど。次の段階として人間の位置情報をどれだけ正確に追えるか。GPS位置情報をどうやって確保するか。
*追記:zooxがついに公道で車走らせるそうです。すごい。
https://twitter.com/zoox/status/1625193591076429824?s=20&t=LmSJJUOWt9vN5lHUt1-aWw
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エンタメ-語感を刺激するブース
音、光、匂い、味に関してはパーソナライズされてきてる。Toggの体の動きに合わせてアバターが踊ってくれるのおもろかった。イベントで使えるものといえばスタンプぐらいか。個人に合わせたサービスの提供が主流になってきそう。レジャーエンタメが多い。ホログラムは去年に引き続き強い。
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データ取得に関して工夫が試されるマーケティング
自分のデータをとってそれを送るからいくつかのデータちょうだいって言われるのが一番ストレス少なかった。参加者の情報を集め(入門許可証を読み取る)、そうすると植木ができるって発想はSDGsにもあってて、情報が集まるのでよかった。カスタマー発信のおすすめ商品あり。
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ほぼ正確にトレース可能!モーションキャプチャ
カメラからの情報だけで正確に自分の動きのトレースが行えるようになってきている。
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ARとの組み合わせで可能性無限大グルメサービス
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災害対策のアイテムも多め
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舞い散る火花!国別パビリオン
韓国は大学めっちゃ出してる。プロテイン検出多い。ヨーロッパはしょぼかった。インドも。カナダはなぜか盛り上がりすごい。日本も頑張ってた。
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ついに発見ヨーロッパ版あわベビ
ヨーロッパでもベビーテック流行らすの苦労してるみたい。韓国にもあった。
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世界のベビーテック
ベビーモニターの数がえぐい。あとはセンサー系がやはり多かった。赤ちゃんに関するエンタメが始まるのはその後かも。
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日本パビリオン
日本大阪万博ブースと、J-STAGEが主催するブース。
エウレパークにもいた。以下プロジェクトに関与している先生。
思わぬ出会いもある。
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Responsibility Tech
Responsible techってのは新しい響き。新しければいいってもんじゃないが。
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大量のゾウがゆっくり近づいてくるぞ。
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体の微量な電流で音楽流す。すご。
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これは別のブースからだけど。
世界の方向性がガチで持続可能性になってる
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勉強になるかも?商談ブースの作り方
自分がブースを立ち上げるときは商談ブースに力を入れてもいいかもと思える。あとは発表する時のマイクの声。階段を入れて三次元的に使っても面白い。
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終わりに
初めてのCES参加。わからないことが多すぎて準備不足感が否めないが次はもっと余裕を持って参加できる気がする。とりあえずパビリオンか、J-stageが主催する日本ブースに紛れ込んでブース出すのが一番手っ取り早い。CESは毎年周期おもろい、平凡、おもろい、平凡、と続くらしいので来年のおもろいブースがどんな祭りになるかめっちゃ気になるところ。もし参加される方(特に学生)がいたら経路とか、準備物、特に費用面でアドバイスできると思うのでお気軽にお声がけしてほしい。ちなみに旅費は往復19万円、宿代が6000円/泊。食費は一日3000円。目安になれば。またここには載せきれなかった写真はインスタのハイライトに公開しているのでぜひ(instagram ID: kadlehappybook)。
ではでは。
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