鴉｜collaboration｜詩
「鴉」
賢さと知能の高さを兼ね備えた
その漆黒の瞳で
どれだけの残酷さを見てきた
阿保な人間共の下らない諍いを
醒めた瞳で見下ろし
じっとその時を待つ
どれだけの扱いを受けても屈さない
片眼のアイツ
その孤高の闇を纏い
大空舞う気持ちを教えてくれ
丑三つ時に鳴く仲間一羽の羽根が舞う
明日の光が刺す前に
復讐の旗を掲げろ
転げ廻る彼奴らに
今こそ鉄槌を
嘴に咥えた戦利品
生臭さ残る骸一つ
「Raven on the roof／アケガラス。」
止まり木は
ともしびに似ているね
と、ぼくの友だちは目を細めた
春の夜は
とても高いところから
とても大袈裟に屋根を濡らした
明け方が近付くと
ひとりしか居ないぼくは
ひとりしか居ない友だちと
それぞれひとつの屋根を所有した
ぽっかりと空いた喉の空洞に
ひとりが詰められて
（それは春の（発声練習の
（それはひとりの（夜の端っこ
夜明けには
夜明けの視力ひろがる
（アイツなら（飛んで行った
屋根の上
（ぼくはひとり（明け方近く
「鴉」
あんたがた何処さ
知らぬが仏か、鴉の瞳
与えられた１Kマンション
漆黒のドレスを脱ぎ捨てる背中に
大きな傷痕をもつ26時のシンデレラ
少し酔ったみたいね、と
酔えない鴉のお決まり文句
枚散る命綱を胃袋に収めては
金が全てじゃないなんて
心にもない微笑みに獲物を沈める
あんたがた何処さ
此処さ、
何がなんでも生き延びてみせる
極楽によく似た、地獄の庭先
collaboration : ちぇりこ。& Kazu
Thank you...My friend's
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