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失くした伝言|詩


「失くした伝言」

うつし鏡の時計が眼をさます
音なき口もと手繰りよせた指先
いつかの白い砂浜あの子はいない

微かに聴こえる記憶の欠片たち
両手でふさぐ隙間だらけの胸
名も知らぬ風をさがして歩いて

何処まで行けばいいですか
きみの名前を教えてくれますか

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