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古い本|詩


「古い本」

やぁ、待っていたよ
西陽にあそぶ埃の向こうがわ
静かに添い寝する自鳴琴オルゴール

乱雑にひしめく古傷たちが
錆びついた思い出を奏ではじめる

銀色の顎ひげが針をもどす
今日はどこから話そうか
夢の続きか
愛を探したあの日、ふたり

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