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広い海の底で|詩


「広い海の底で」

沈む……

想い出を映した気泡がひとつ
ふたつ、みっつと放れて揺れて
弾けることなく遠く去りゆく

愛していると指折り数えて
なにも見えなくなってしまった
横切る魚たちと瞳が合う

揺れているのは僕だけじゃない
皆ここが居場所なんだ
誰ひとり溺れていいはずがない

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