見出し画像

ダックワーズ 〜「モナカやがな」とは言わせない!?

サリュー!ケイチェルおじだよ。

昨日、気付いたら冷凍庫に卵3つぶんの卵白が貯まってたので、今週の週末スイーツおじさんコーナーは卵白消費メニューにすることにしたよ。

さらに今週はブリオッシュシナモンロールといい、ミクニ流ブリ大根といい、バターを大量消費しまくったので、できればバター少なめのスイーツはないものか…と探してたら、いつもの『ピエール・エルメが教える焼き菓子ブック』のなかに打ってつけのものがあった。

画像1

ダックワーズ・プレニチュード。レシピ見たら、卵白80g、バターなし!カッコいい名前だけど見た目はモナカw

「プレニチュード」ってのは満足感とかそんな意味らしいけど、「イスパハン」や「アンフィニマン」のようなエルメのお菓子シリーズの名称みたい。このプレニチュード・シリーズがどういうコンセプトなのかはおいたんもよく分かってないけど、なるべく完コピを目指すからみんなで勝手に解釈してくれ。

ちなみにダックワーズっていうお菓子は、もともとフランスにあったダコワーズっていう生地をもとに日本人が考案したお菓子なんだよね。パリでシェフをしてた三嶋隆夫さんっていうパティシエが、日本帰国後の1981年に福岡で「16区」っていうお店をオープンして、ダックワーズを売り出したという有名な誕生秘話がある。その後、パリからフランス人のシェフが三嶋シェフにレシピを乞うため福岡までやってくるほどフランスでも評判を呼んで、今ではパリでも三嶋シェフ考案の小判型ダックワーズが売られてるという。

エルメの焼き菓子本には、ダックワーズ・マチルダとダックワーズ・プレニチュードの2種類載ってるけど、どちらも小判型。ただ、この小判型を成形するにはシェブロン型っていうのが必要で、おいたんは持ってないんだな。ところがある日、ドラクエウォークでお隣のセントチェリーズヒルの町に行ったとき、シャトレーゼでこんなお菓子を見つけた。

画像2

笑みころん。1個60円の丸いダックワーズ。

シャトレーゼには小判型のダックワーズも1個120円で売ってて、おいたんは府中近辺のいくつかの洋菓子屋さんでダックワーズ(相場180円)買ってみたけど、シャトレーゼのが1番美味しいと思った。庶民の味方シャトレーゼすごいぜ。

ちなみに食べたことがない人のために説明すると、ダックワーズは「マカロンとブッセのあいだ」という位置付けでイメージしてくれるといいのではないかな。「それ、もなかやん」ってなりそうだけど(笑)、実際に三嶋シェフも最中をイメージして作ったらしい。

話が逸れたけど、シェブロン型がなければ丸いセルクルで作ればいいじゃない?ってことね。

と言うわけで、材料はこちら。

画像3

<ダックワーズ・プレニチュード> スカッド
~ビスキュイ・ダックワーズ~
卵白:80g(エルメ本では乾燥卵白2gを追加)
グラニュー糖:25g
アーモンドパウダー:50g
粉糖:50g
薄力粉:10g
生地にふりかける粉糖&カカオパウダー:適量
~カラメルメゾン~
グラニュー糖:50g
生クリーム:30g
~塩チョコレート~
クーベルチュールチョコ(カカオ70%):25g
宮古島の雪塩:1g(エルメ本ではフルール・ド・セル0.5g)

昨日のクイズ、「ダコワーズ」とお答えになったPezioさん、見事大正解でした!さすが、先日とても素敵な「幸せマカロン」をお作りになっただけある。これ絶対に幸せになるやつ。

加えて「Pezioさんに1票」のパタさんも正解です!パタさんのドルチェ力がどんどん上がってる気がする(笑) ユイじょりさんの「塩チョコマカロン」も惜しいんだけど、卵白に対して粉類がかなり少なくて薄力粉入るからねー。クイズ初挑戦のいこまゆきこさんの「フィナンシェ」も惜しかったですが、やはりおいたん的にフィナンシェには焦がしバター必須です!道産子ぽなPの「ラングドシャ」は、「白い恋人」作ると思ったんだろうな、きっと。そのうち作ろw

みなさんオマケのチョコや雪塩に引っ張られた?実はこのオマケ部分から先に作ったので、さっそくご覧頂きましょう。

カカオ70%のクーベルチュールチョコ25gと宮古島の雪塩1gを合わせて湯煎で溶かします。

画像4

エルメレシピではもちろんフルール・ド・セル(0.5g)って書いてあるんだけど、塩って溶かしたらどれも同じじゃん(て言うと怒られそう笑)。それならおいたんが大好きな宮古島の特産品を使うよ。宮古の雪塩はちんすこうからカルピスまでいろんなものに使われてるから甘いものとの相性バッチリなはずだし、何よりフルール・ド・セルよりはるかに安い。ただ塩分含有量が少ないらしいので、倍量にした。うちのスケール、1g単位でしか測れないし。

溶かした塩チョコを、OPPシートに薄く塗って固めます。

画像5

サンドするチョコなので、見た目はテキトーでオッケー。テンパリング(温度調整)も不要。

さて、次に本丸のダックワーズ生地を作るよ。まずはメレンゲから。

画像6

↑卵白80gにグラニュー糖25gを3回に分けて加えながら、しっかり角が立つまで泡立てます。

これにふるったアーモンドパウダー50g、粉糖50g、薄力粉10gを加えて、さっくり混ぜます。

画像7

全体がちゃんと混ざったら、絞り袋に入れます。

画像8

オーブンの天板にクッキングシートを敷いて、セルクルを置いて生地を絞り出します。

画像9

絞り袋が破れて、脇からピュルピュル漏れてるのがお分かりかと思うw まあマカロンで何度か経験してるのでこんなことでは動じない。

ちなみにセルクルは水に濡らしながら使います。セルクルを外すときは濡らした竹串でフチをクルクルして生地を離れやすくします。

表面をスプーンで平らにならして、こんな感じに。

画像10

上から粉糖とココアパウダーをふります。粉糖は1回ふって、それが溶けたらもう1回ふります。粉糖が生地表面の水分を吸ってカリッとなるらしい。

画像11

170度のオーブンで17分焼きます。うちのオーブンでは18分がちょうど良さげだった。

画像12

↑右が第1陣で左が第2陣。第2陣は生地がややダレたけど、まあまあ上手く焼けたかな。

冷ましてるあいだに、中にはさむ生キャラメルを作ります。

グラニュー糖50gを鍋(フライパンだけど)で溶かして、

画像13

茶色になって白煙が上がったら火を止めます。キャラメル作りは白煙で火災報知器なることがあるらしいね。顔近づけすぎると火傷することもあるらしいので注意な。

火を止めたら、常温の生クリームを少しずつ加えて混ぜます。

画像14

これで生キャラメルは完成。

いよいよ最後の仕上げ。やっぱりこれが一番楽しいよね。

画像15

まずはダックワーズ生地にスプーンで生キャラメルを塗ります。

画像16

薄くパリパリにした雪塩チョコレートをその上にのせます。

画像17

ぶっちゃけこの塩チョコレート、最初は省こうかと思ったんだけど、装飾用のクーベルチュールチョコの入門としてちょうどいいのではないかと思って、省かずに入れてみた。エルメ曰く「フルール・ド・セルがキャラメルの甘さを抑えてくれます」とのこと。雪塩だけどね。

ビスキュイをサンドして完成。

画像18

キャラメルを塗った方を上にして、密閉容器に入れて冷蔵庫で保管。賞味期限は1週間ほどらしい。

画像19

あれ、6個できたはずなのに5個しかないぞ。

画像20

1個は無意識のうちに食べてたw

ふんわりサクっとしてて美味しい!

焼きたてだからかややメレンゲのしっとり感が残ってるけど、本来は冷蔵庫で3時間以上休ませて、常温に戻して食べるらしい。翌日くらいが味が馴染んで美味しいとか。

今日の朝、例によってベランダで優雅に頂きます。

画像21

一口齧った瞬間、うわっ何これ!?って思うレベルの美味しさなんですけど!今までに食べたダックワーズのなかでダントツ1番だわ。

雪塩のしょっぱさはほとんど感じないんだけど、ビターなチョコにほんのり塩の旨味みたいなのが加わって、エルメが言う通りキャラメルの強さを抑えて絶妙なハーモニーを奏でてる。だいたい福岡とパリと宮古島のコンビネゾンに勝るお菓子なんて、誰が想像できる?

モナカなら確かに1個食べれば充分だけど、これは下手すると無限に食べられるよ。今週はダックワーズを1日1個に留める精神修行の週になりそうだ。

おわり。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?