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決算短信の見方

お疲れ様です、かぶ猫です。
本記事は、決算短信の見方をまとめ。


✅決算短信とは

決算短信とは、企業が決算発表ごとに作成する速報。決算は四半期ごとに行われるので、事業年度が3月締めの企業の場合、それまでの経営成績や財務状況が次のように4回発表される。

第1四半期決算書 4~6月
第2四半期決算書 4~9月
第3四半期決算書 4~12月
第4四半期決算書 4~翌年3月

*第4四半期決算書は、通期決算書とも言います。

有価証券報告書との違い
決算短信とは別に、金融商品法に基づいて事業年度の終了後に有価証券報告書を公表することが各企業に義務付けられている。内容の違いはざっくり言うとスピード重視か内容重視かという点だそうだ。

(出典)https://biz.moneyforward.com/accounting/basic/45916/#i-8


✅実際の決算短信をチェック

今回は実例として、京セラの決算短信を掲載してみる。ちなみに京セラの主要製品・事業はこのような感じ。

第53期中間報告書より

🖊1ページ目
最初に決算サマリーが掲載される。ここには経営成績、財政状況、配当予想、業績予想が記されており、企業の重要な情報が一目で分かる。

(出典)https://www.kyocera.co.jp/ir/

🖊2ページ目以降
各項目に対する説明や財政状態計算書が付いている。主に業績に対する補足業界全体の傾向、経済全体の状況などを企業が説明している。

*財務諸表等は省略しています。

私個人の分かる範囲で読み解いてみると、

  • 一部増収なものの、主要セグメントを中心に営業利益は前年同期比で約30%のマイナスなのは悪材料そう。

  • ただ、包括利益はプラス。包括利益は、有価証券や為替、金利などの利益を指すようですが、営業利益の5倍くらいある。

  • 配当予想は4分の1になっていますが、近々株式分割を控えているため実質は据え置き、減配ではないので、ここは問題ない。


✅株価への影響

決算短信では、このような企業の現況を素早く知ることができるわけだ。さて、これを分析してみた上で、投資家が気になるのは株価への影響。

京セラの場合、企業にとって最も重要な営業利益が30%減収と、一見ネガティブな内容なので、やはり株価も大きく下げているのか?

決算前(11/2)と決算後(11/3)の株価はなんと予想外の動きでした。

株価チャート

「めちゃくちゃ上がってる・・・!?!?」

この動きには私のような投資初心者は驚かされる。ただ、ネットで原因を探ってみると、「株探」にとある記事が掲載されていた。

決算説明会の質疑応答

つまり、単純に業績の悪化=株価の下落というわけではないということ。

経営業績が曇り気味なことは、既に市場は織り込み済みだったので、政策保有株の運用でポジティブな発言があったことに大きく反応した。(先ほど触れた包括利益に関係する部分なのだろうか。この辺りは京セラの経営体制を深く調べる必要がある。)

ということで今回は決算短信の見方をまとめてみた。

投資の世界は奥深い。ちなみに、何も知らなかった私はうっかり決算前に京セラにショートで入ってしまい、大きな損失を出した。決算跨ぎという行為はリスクが大きいので、注意が必要だ。

今回は以上です。


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