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マニュアル作成を考えるタイミング

勉強会概要

先日弊事務所にて、このような勉強会を行いました。

その中で私は「組織フェーズに合った社内体制」というものをテーマにお話しました。今回はその勉強会で話した内容のサマリーと、

30人の壁を乗り越える方法

今回の勉強会で強調した点は、30人の壁を越えるためには業務のマニュアル化と社員のメンタルケアが大事ということです。

組織人数に応じた体制等のマトリクス
資料等については欲しい方は下記リンクよりお問い合わせください
https://cpa-inagaki.com/contact/

特に人数拡大すると組織メンバーのメンタルケアが非常に大事になってきます。そのための方法は色々あるのですが、その中で自分が推奨しているのは社員全員との面談です。
任天堂の岩田聡社長は、HAL研究所という会社の社長を行っていた時から、半年に1回社員全員との面談を必ず行っていたといいます。
こういう個人的なケアが業務には大事なんですかね。

業務のマニュアル化とシステム化

また、こうした業務マニュアル化においては、当然システム導入や自動化も含めての対応になりますが、システム化はあくまで業務整理の結果、必要ならば実装する程度に留めるのが一番合理的だと考えます。
プログラムは単純作業を自動化してくれはしますが、そもそもその単純作業が不必要なオペレーションになっていれば、作る必要も無いですしね。
プログラムはどうしても書かないといけない状況の最終手段として書くのがおすすめです。そのほうが保守が楽だし。

質疑応答

また、今回のセミナーで来た質疑応答の中から一部を抜粋して記載します。

いつマニュアル化を検討すべきか?

同じ作業を2回以上行うタイミングで検討すべきと考えております。
マニュアルを作成する理由は、ルーティーンワークや、手順が決まっている仕事を効果的に実施するためにあります。
そのため、2回以上作業を行うことが考えられるなら、マニュアルを作成することを検討するべきと考えます。

とはいえ、全ての業務にマニュアルを作成することはリソースを考えたら到底不可能であると考えられます。そのため、以下の要素を比較検討したうえで、優先順位をつけて作成することがオススメです。

  • その作業を実施する頻度が高いか

  • 多くの人が実施する業務であるか

  • 属人的な業務になる可能性が高い業務か

盲点なのが3つ目であり、属人性が高い業務はなるべく早期にマニュアル化することで、暗黙知を形式知にする必要があります。なぜなら、属人化している業務に穴が空いたら会社の業務全体に深刻な影響を与えかねないからです。
そのため、属人化しがちな業務ほどマニュアルを早期に作成してリソースを分担するのが重要になります。

マニュアルはトップダウンで作成かボトムアップで作成か?

こちらはユースケースによります。

トップダウンでマニュアルを作成するメリットは、会社の業務全体を俯瞰することが出来ることです。作業者目線だと、どうしても目線が局所的になってしまう傾向があることから、どうしても業務全体に与える影響まで把握できない傾向にあります。
そのため、業務改善も伴うマニュアル化を行う際には、トップダウンで全体像を作りながら構築していくことで、効果的なマニュアルを作る事ができます。

ボトムアップでマニュアルを作成するメリットは、細かいオペレーションの対処方法や実務上のトラブルを反映しやすいことです。
トップダウンでマニュアルを作成してしまうと、細かい業務のイレギュラーや作業の問題点を把握することが困難になってしまいます。そのため、現場の意見などをマニュアルに反映させることで、実行性の高いマニュアルを作成することが可能です。

どちらのアプローチでも良いのですが、業務改善を伴うようなマニュアル作成の場合は、トップダウンで全体像を作成→ボトムアップで細かいオペレーションを盛り込む流れがオススメです

さいごに

といった感じで、組織拡大フェーズの管理体制について勉強会を行いました。今後は以下のようなテーマの勉強会をしていこうと思ってます(あくまで一案なので、要望があればそれに合わせて実施します)

  • 種類株式を使った資本政策

  • 監査法人のショートレビュー対応方法

  • 内部統制対応

  • システム監査

  • Google Analyticsを使ったデータ分析

次回開催は未定ではありますが、興味ある方はぜひともお待ち下さい。
要望等についてはTwitterのDMにてよろしくおねがいします。


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