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バツイチ女がマッチングアプリで2000いいねを獲得するまでの話.26 ケント編3〜朝チュン〜

わたしは筋金入りの怖がりなので、ホラーなんて大っ嫌いだ。
でも、殿方と家で見るホラーとなればそれはまた別の話で…
ここぞとばかりにケントにしがみついたりなんかしちゃって、怖いのか、怖くないのか、ワンチャンいい雰囲気になったりなんかしちゃったわけで…

次の瞬間、ケントがガバーっとわたしに覆い被さるッッッ

「んあーとってもかわいいよ、マコト…」
すごいイケメンなのに、相変わらずのアメリカのコメディ吹き替えみたいな喋り方が邪魔をする。
ていうか欲情の仕方がややキモい。
わたしの服を脱がしながらスーハーしてるケント。
ヒィーフー?ヒィーッスー??とにかく鼻息ではなく、口呼吸が荒い。
そして股間を擦り付けてくる。
どうしよう。顔キレイなのにキモい。
なーんて思ってるうちにチューとかされちゃって…

「え、ちょ、ちょ、ちょっと待って!付き合うつもりならしてもいいけど、そうじゃないならしないよ?」
もうほぼ寸前なのに(何がかはお察しください)「魔法少女まどか☆マギカ」のキュゥべえばりに究極の選択を迫ってみる。
ケント「んああああ!付き合おう!」
う、うん…

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てなわけで朝チュン。
とてもよかったけど、なんだか見てはいけないものを見たような気がする。

その日は土曜日だったので、少しゆっくりしてからケントと一緒に家を出ることに。
ケントはいつもスーツだったので、私服のケントを見るのは初めてでちょっとうれしかった。
でも見てはいけないものトラップはここにも潜んでいた。
ケント、めちゃくちゃ私服がダサい。
しかもダサいやつに限ってありがちな「この服は○◯で買った」という説明付き。
ビームスで買ったという花柄ピンクのドレスシャツに、アーバンリサーチで買ったというカーキのストライプのパンツ。
よく言えばビートルズ、悪く言えば田舎のやっすいチンピラ?

薄ら笑いで彼を見つめていたら、
「ちょっと今日は別の服にしようかな」
と、ごく普通のトーンで別の服に着替え出した。

とりあえずマッチングアプリで一人目の彼氏ができました。
そしてわたしはアプリをすっぱりやめたのでした。
次回でケント編完結。

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