見出し画像

47/ここから時代が変わりました

<2,926文字>

【記事のポイント】1975年は、まるで前年の重苦しさの反動でもあるかのように、一気に消費を加速させた年でした。もちろん、実際の変化はグラデーション的なものですが、『ビデオ』の登場はまさにメルクマールでした。


第5章/6. 1975年と消費の加速


1975年。
本論の着眼点からすれば、この年は大きなターニング・ポイントです。

まず、1970年代という意味ではちょうど中間点。

一方、ミニマル・アートあるいはコンセプチュアル・アートといった、現代美術の究極的ムーブメントがピークを迎えたという意味では終着点にあたります。

そして、ビデオという驚異的な発明品の登場は、新しい時間意識の幕開けを意味しました。


テレビが持っていた時間の魔術は、ビデオという新しい時間装置によって徐々に破られていくのです。

ここから先は

2,600字

現在の日本の文化がいかにしてつくられたかを、ルネサンス以来の大きな流れの中でひもときます。

マインドブロックをつくり出しているのは、自分自身です。それが腑に落ちると、すべては一気に好転し始めます。ただし、つくり出す過程は『自分一人…

1975年には、時間意識の大きな断層があります。 そのことをテレビマンガをテーマにひもときます。

日本人の意識が、なぜ1970年代に大きく変わったのか? それは、ビデオの登場によって映像の視聴体験がまったく別の形になったからです。 ビデ…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?