20230719配信 論作文が問う「あなたの考え」にオリジナリティなんて不要だ!

公務員志望者各位

 二次で論作文を課されている方へ。

 論作文の問いでは
「現在、本県では◆◆◆への対応が求められている。このことについて背景を考察した上で、有効な対策についてあなたの考えを論じなさい。」
といった感じで、「あなたの考え」を求めらえるパターンが多いです。

 この場合、自分なりの視点や独自のアイデアを入れた方がよいのでは?という疑問にぶち当たりませんか?

 この疑問に対する私の回答は、

「行政が現在取り組んでいる施策をあなたの考えとして書けばOK!!!」
 です。

 論作文や集団討論で出題される社会問題はその自治体が直面している現在進行形の社会問題です。そして、それらの多くは、有効な対策を見出すことが難しかったり、対策の効果が出るまでに相当な労力と時間が必要なものです。

 すなわち、論作文本番の短い試験時間内で、受験生に独創的なアイデアが浮かぶようなシロモノではないのです。

 大事なことを言います。論作文はアイデアコンペではありません。採点項目に発想の豊かさやおもしろさ、独自性といった項目はもっちろんありません。

 だから、設問の意味をしっかりと理解し、設問の求めに応じて、背景・原因を考察し、現実的な取組みを「あなたの考え」として論述すればいいのです。もっと簡単に言えば、今行われている取組みを「あなたの考え」として書けばいいのです。

 そこで、魔法をお伝えします。今、行われている取組みを「あなたの考え」に一発変換する魔法です。

 例えば子育て支援策を求められて、「子どもの医療費の無償化」を書く場合。

「子育て支援策の一つとして、高校卒業までの医療費の無償化がある。」
と書くと、これは単なる事実の描写です。そこで、

「子育て支援策の一つとして、高校卒業までの医療費を無償としていることは非常に優れた施策である。」
と書くと、「あなたの考え」です。

 有効である、継続すべきである、注目に値する、引き続き取り組む価値がある、寄り添った施策である、でもOKです。すなわち、事実に対する評価を一言付け加えれば、「あなたの考え」の出来上がりです。

 論作文はこれでいいのです。独創的、革新的、個性的、創造的、そういったものは求められていません。文壇のコンクールではないのです。

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