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逮捕された新卒OLの罪(2,464文字)

割引あり

<前回までのあらすじ>
もう少しで勾留が満期となった佳奈は、刑事たちの最後の取り調べを受ける。
保釈を考慮しながらも、被害者家族からの手紙を見て改めて自分が犯した罪を実感する。
そしていよいよ最後の地検。

この章は2,463文字で約10分で読むことができます


第29章 最後の地検

ついに勾留期限の最終日となった。
検事との最後の取り調べ。

正直検事調べはあまり好きではなかった。
今日で終わりかと考えると少しは前を向けると思う。

いつも通りの朝を過ごしている、護送される被疑者が牢屋の外に出る。

出房すると何も言われずともわたしは両手を揃えて差し出す。

もうこの動作は慣れてしまったし、どこに両手を位置すれば担当さんが手錠が嵌めやすいかがわかる。

手のひらを上にして軽く手をパーにする。
そして両手の位置は少し胸よりも下の位置だ。
この姿勢で担当さんがわたしの前に立つまでこの状態で待ち続ける。

いよいよ担当さんがわたしの前に立つと、番号と手錠のサイズを確認してボディチェックを終えると、いよいよわたしの拘束が始まる。

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