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点で生きてしまうあなた

点でしか生きられていないのは自分だった。
毎日毎日がピリオドのように切られていく。
それは毎日を繰り返している日々にもなっていなくて、
ただ毎日がゼロから始まって終わらせるような感覚だった。
ふいに納得した。それは迷いでもあるの?

人との関係も同じだった。
今日出会った人と楽しい時間をいくら過ごしても
明日にはまた他人から始まりなのかなって思う感覚。
今日は味方でも明日は敵かもしれない、そんな動揺。
そうやって繰り返してきた先に心を許せるはずはない。

大切な思い出に残したい記念日が増えていく。
それはずっと嬉しいことで楽しみだったけれど、
日を重ねるごとに過去と向き合わなければいけない現実があると知った。
今ではなく、あの頃を見てしまうように立ちすくむ。
同じ日にちなのに、西暦ばかりが紛れもなく動いていた。

あれから何年経っただろう。
あの子は、あの人は、今どうしているだろう。
そんなことすら寂しい過去になってしまうのは
今に繋がっていないからだった。
きっと、"あの時"に残されたままなんだ。

そんな日を近寄せて、微笑んで、
でもそれはやっぱり過去で、永遠を眺め続けるもの。
成長するには、そんな日よりも"超える今"を作ること。
今のほうが楽しいのだと、自信を持っていられたら…

もしも迷わず線で生きられる人ならば、
昨日も今日も、もちろん明日だって同じラインにいて、
当たり前のように変わらない日常で、
同じメンバーで同じモチベーションでいられるのかな。

分かってはいても、辿り着けていない。
ピリオドをつけたがる習性は、こんな所にも響いてた。
貴重な一日も大切だけれど、そればかりじゃ
なんだか他の日はどうでもよい日が来てしまう。

毎日を繋げなくちゃ、関係を繋げなくちゃ、始まらない。
本のページも、映画のワンシーンも、繋げるものだ。
あなたという人生は、必ず繋がっているんだから。

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