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冬の俳句~二本松編

冬の俳句、第二弾です。
冬の俳句については色々考えていたのですが、先日訪れた「二本松」を舞台に、したためてみようと思います。

冬桜ふゆざくら鈍色垣にびいろがきに光添え

季語:冬桜
12/19に、二本松市にある霞ヶ城かすみがじょうに足を運んできました。
生憎の天気で、高村智恵子が愛した「安達太良山あだたらやま」も、この日は見えず……。
そんな悪天候の中で、冬桜が咲いているのを発見。
霞ヶ城は、江戸時代は「丹羽にわ氏」の居城として知られています。
城の分類は「平山城」に分類されるようですが、箕輪みのわ門から本丸までは結構きつかったです😅
城中勤めの武士たちは、あの本丸まで毎日登城していたとなると、相当足腰が鍛えられたかもしれませんね。

そんな道中で見つけた「冬桜」は、軽い山登り(笑)の癒やしとなってくれました。
本当は、「鈍色」の石垣を背景に花の写真を撮りたかったのですが、カメラマンの腕がいまいちなもので、そのアングルからの撮影は断念……。

本丸より、二本松城下を見下ろす。

鴨の尾や彼女の心射止めむと

季語:鴨

冬の渡り鳥である尾長鴨おなががもをモチーフにして、捻り出してみました。
地元の水鳥の飛来地でよく見かける、カモの一種です。
写真の奥がオス、手前がメス。

冬は尾長鴨にとって、恋の季節。
繁殖期になると、オスは夏の頃から様相を変えて、上の写真のように変身するのだとか。
夏の姿はエクリプスと言うそうですよ。

エクリプスの姿。メスとよく似ていますが、くちばしが水色なのでオスだそうです。

尾長鴨は、尻尾の長さも見た目の良さにつながるようなので、オス鴨の恋心を、したためてみました。
←本当は、繁殖行動の一種ですけれどね😅

二本松市内では、福島市との境を流れる「水原みずはら川」のところで白鳥と出会えるようです。
白鳥が飛来するところには、大抵鴨もいますから、きっと尾長鴨もいるでしょう。



寒造かんづくり天の恵みと語らひて

出典:大七酒造ホームページ

季語:寒造
写真は、二本松の酒蔵の一つである「大七だいしち酒造」様より、拝借しました。
「酒は大七、旨さは第一」のキャッチコピーを、子供の頃から刷り込まれた県民も多いのではないでしょうか(笑)。
大七酒造様や、奥の松酒造様は海外でも販売されている銘酒です。

あまり日本酒は得意ではないのですが、酒蔵見学は、いずれどこかでお願いしたいな~と考えています。
二本松に限らず、水とお米が美味しい福島県では、酒蔵見学をさせていただけるところも多いですしね。今のシーズンは本仕込みにかかるので、難しそうですが……。

余談ですが、二本松(旧安達あだち町)と言えば、高村光太郎の「智恵子抄」で有名な、高村智恵子(旧姓長沼智恵子)の出身地でもあります。
彼女の実家は、当時は有数の造り酒屋だったのです。ご存知でしたでしょうか?

当時の代表的なお酒は、「花霞」。

「ほんとうの空」にこだわり、ふるさとを愛したことが伺える智恵子ですが、子供の頃は「酒米」の香りに包まれて育ったのでしょうか。

なお、「花霞はながすみ」はその後、二本松の近隣にある「本宮もとみや市」の酒蔵、「大天狗酒造」様に引き継がれています。


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