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第10回 クレヨン+水彩絵の具+色鉛筆

私の素人絵画を描き方の技法ごとに紹介させていただいているこのシリーズですが、前回の投稿から、ずいぶん間があいてしまいました。その間も、ほぼ毎日、何かしら描いていたのですが、諸般の事情で3ヶ月近く新しい投稿がないまま、きてしまいました。

再開します......と申し上げたいところなのですが、3ヶ月の間に技法も色々変わり作品もたくさん出来たので、それを時系列で整理するのはちょっとシンドイというのが正直なところです。

そこで、技法別に紹介させていただくのは、10回という節目の回である今回を最終回とし、これ以降は、「つぶやき」で1作ずつ投稿していきたいと思います。

前回はこちら:


1.《クレヨン+水彩絵の具+色鉛筆》最新作


 クレヨン、水彩絵の具、色鉛筆の組合せは10月から用い始めたのですが、その最新作がこちらです。

【作品1】

残照 Afterglow

 山の間に沈む夕陽が空と湖を染め上げる風景を抽象画風に描いてみました。手前の湖にクレヨンと水彩絵の具、山と夕陽と空にクレヨンと色鉛筆を用いています。

 次の【作品2】も同じコンセプトの絵ですが、こちらは水彩絵の具は使っていません。

【作品2】

残照 Afterglow

 【作品2】をデジタル処理してモノクロに変換したのが【作品3】です。

【作品3】

残照 Afterglow


2.クレヨンとの因縁


 私とクレヨンの間には、ちょっとした因縁があります。

 クレヨンには、絵を描きはじめた当初から興味がありました。素朴さと厚塗り感に惹かれるものがあったのです。
 ところが、文具店でクレヨンを手に取ろうとすると、小学校低学年の苦い記憶がよみがえり、出した手が引っ込んでしまったのです。

 幼稚園から小学校低学年にかけて、私はマンガのような線描が結構上手でした。ところが、クレヨンできれいに彩色することがまったくできなかったのです。小学校の担任の先生が「線描がこんなに上手なのに色が塗れないのは残念だね」とおっしゃったのを覚えています。

 小学校低学年の図画工作といったら、クレヨンは必須の画材。そのクレヨンを使いこなせない私は、図画工作をあまり好きになれず、絵に対する苦手意識は、水彩絵の具を使うようなり科目名が図画工作から美術に変わっても尾を引いたと思います。

 今から振り返ると、文具店で「クレヨンなんて、しょせん子どもの道具さ」と口のなかで嘲笑しながら手を引っ込めた私は、クレヨンを封じることで過去のトラウマを封印したかったのだと思います。

 それが心変わりしたのは、10月に入ってからです。私はツイッターをやっているのですが、ツイッターに投稿される絵と写真が急に秋色に染まり出したのです。赤、オレンジ、黄色などの暖かな色彩にあふれる作品をみていると、むらむらと暖色系で濃い目の絵を描きたくなってきました。

 ですが、暖色系で濃い目となると、それまで主に使ってきた色鉛筆と水彩絵の具では迫力に欠けます。かといって、油絵具やアクリルはまったく使ったことがないし......と考えているうちに、クレヨンが封印を破って飛び出してきたのです。

 描き慣れていたデザイン風の抽象画で何点か試してから、他の方々の投稿を見て憧れていた自然の景物にトライしました。そして、これならイケるかもと初めて思ったのが、次の作品です。

【作品4】

 これを描いたときに、クレヨンが「子どもの道具」どころか、万能の画材だということに気づきました。もちろん、それは、《本格的に絵を学んだことのない、素人の絵描き(というものもおこがましいのですが)である私にとっては》ということです。 

 私に、クレヨンが万能と感じられるのは、クレヨンが

※色鉛筆とは完全に溶け合い、水彩絵の具は完全に弾く。

からです。

 クレヨンは、細部の仕上げが難しい画材です。特に、異なる色の境目を切り分けるのは大変。そういう細部に色鉛筆をあてがうと、細かい仕上げができるだけでなく、クレヨンと色鉛筆が溶け合って、ちょっと油彩っぽいテキスチャーになるのです。それが、【作品4】の空の部分です。この作品では、色づいた葉の輪郭の塗り分けにも色鉛筆を使っています。

 クレヨンは水彩絵の具を完全に弾くので、クレヨンでムラっぽく塗った上に水彩絵の具をかけると、金属の表面に緑青が浮いたような感じになります。【作品4】の地面の部分がそうです。
 これを私は勝手に《緑青効果》と名付けているのですが、この感じが私は好きです。【作品1】の湖でも《緑青効果》を狙っています。

 次の【作品5】も同系統の絵ですが、【作品4】ではクレヨンの塗りムラを色鉛筆でほぼ完全に消したのに対して、【作品5】ではクレヨンでムラっぽく塗った感じをそのまま残しています。多分、水彩絵の具は使っていないと思います。

【作品5】


3.クレヨンを使ったデザイン風の抽象画

 
 クレヨンを使い出したのは、自然の景観に近い形で秋色を描きたかったからですが、最初はデザイン風の抽象画で使い勝手を試しましたし、その後も、抽象画に使い続けています。次に、クレヨンを使って描いたデザイン風の抽象画を紹介します。

【作品6】

【作品7】

Something that casn be anything

 
 今回は、ここまでとします。

 初めにお話ししたように、今後は、絵については、noteのつぶやきを使って1品ごとに紹介させていただきます。

 ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。

 

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