小姑

主に本を読んだら感想を書きます。

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    最近の記事

    「――俺たちは娑婆でまともに生きようとすると飢え死にしなけりゃならん。だが娑婆を荒す積りなら飢え死にしないで済む。―― 1929.1.15」 (葉山嘉樹 2021 「人間肥料」 道籏泰造(編)『葉山嘉樹短篇集』 岩波書店 p116)

      • 坂口恭平著『自分の薬をつくる』をよみました

        私もやります。 もうここから爆笑して一気読みしました。 その後も同じように「わざわざまとめサイトにいっちゃって落ち込む」ということが何度も出てきます。ただ、それを読んで感じた「皆やってんだな!」という、(本書内の桜木さんの相談中にも出てきた)「安心感」は大事にしようと思ってます。 以下、気になったことばのメモ 好奇心がなくなっていろいろなものに興味が持てなくなったときは手を動かしてアウトプットというのは目からウロコでした。 ちょうど編み物を始めてそろそろ一年だから、煮詰

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        • モールズワース著 夏目道子訳 『かっこう時計』を読了しました。

          モールズワース著 夏目道子訳『かっこう時計』(ISBN:4828831177 福武書店 1989年)を読みました。 巻末の赤木かん子さんの解説のハイテンションっぷりたるや。 子どものときは「かっこうみたいな相手がじぶんにもいたら」と思っていたけれど、 大人になってから読むと、子どもの視点、心の機微、要領の良さなどとても良くとらえられているなと気づきの多い本です。

          • 幸田文 『終焉』より

             仰臥し、左の掌を上にして額に当て、右手は私の裸の右腕にかけ、「いいかい」といった。つめたい手であった。よく理解できなくて黙っていると、重ねて、「おまえはいいかい」と訊かれた。「はい、よろしゅうございます」と答えた。あの時から私に父の一部分は移され、整えられてあったように思う。うそでなく、よしという心はすでにもっていた。手の平と一緒にうなずいて、「じゃあおれはもう死んじゃうよ」と何の表情もない、穏かな目であった。私にも特別な感動も涙もなかった。別れだと知った。「はい」と一言。

            もし、神様がだれかをたしかに知っていると言う人がいたら、まず疑ってかかることだ。  ---ジュリアン・バジーニ (G·E·ハリス編著 西田美緒子訳 タイマタカシ絵 『世界一素朴な質問 宇宙一美しい答え』河出書房新社 p258)

            都筑道夫著 日下三蔵編 『吸血鬼飼育法 完全版』 2020 ちくま文庫(ISBN:9784480436924)読みました。 「俺は切り札」が一番好き。

            タングルにはいまや、すべてが理解でき、何もかもがおなじ一つのことを意味しているのがわかりました。しかし、それを言葉で言い表すことはできませんでした。 (ジョージ・マクドナルド作 モーリス・センダック絵 脇明子訳『金の鍵』p68 岩波書店)

            理性の明かな眼にさえ、悲しい人類の世界は時として、地獄の相(すがた)を取る事がある。 (「早過ぎた埋葬」エドガー・アラン・ポー著 渡辺恩 渡辺啓助訳『ポー傑作集―江戸川乱歩名義訳』所収  p293)

            本書のテーマは「学ぶ」ということである。視覚障害ではない。 (柳楽未来著 『手で見るいのち』 岩波書店 p176)

            私と生徒たちでは、指先の能力が明らかに違っていた。(中略)私のように視覚に大きく依存している人間が目隠しをしても、視覚障害者と同じ感覚になるわけではない。つまり骨の授業も、視覚を中心にして学ぶ生物の単なる代替ではない、ということなのだろう。(柳楽未来著 『手で見るいのち』p38)

            湯澤規子著 『ウンコはどこから来て、どこへ行くのか――人糞地理学ことはじめ』 読了

            これはさながら、約一〇〇年前のウンコから私へ届いた手紙のように思えた。 (p081) この一文だけでは「うん?」となること間違いなしですが、この文が出てくる第4章まで読んだら「うん!きっとそう!」ってなること間違いなしになる「どのようにして、今のウンコ観ができたのか」を解説してくれる本、『ウンコはどこから来て、どこへ行くのか――人糞地理学ことはじめ(ISBN:9784480073303)』を読みました。 うんこブームでどうのこうのと思うなかれ、いたって真面目でためになる本

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            子どもにとって、ウンコは一番はじめに出会う、一番身近な「自分」であり、「他者」である。 (湯澤規子 『ウンコはどこから来て、どこへ行くのか』  筑摩書房 p009)

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            頭木弘樹著 『食べることと出すこと』 読了

            頭木弘樹著 『食べることと出すこと(ISBN:9784260042888)』を読みました。 久しぶりに「闘病記(こう呼んで良いのかすら悩む)」を。潰瘍性大腸炎を患った著者の記録というかエッセイというか。 闘病記や、奇跡の回復手記ってなんというか仰々しいというか「テテーン!」て感じしません? この本、それ無いです。「他人は他人、自分は自分、他人の痛みを想像したらそれが全てと思うな、根っこのところは絶対にわからんぞ。それは頭に入れとけよ。ただこういうケースもあるっていうのは

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            合衆国における個人的破産の六〇パーセントは、高額なヘルスケアの結果である。 (S・ロッホラン・ジェイン 第13章 備えよ  J.M.メツル/A.カークランド編 『不健康は悪なのか』p214)

            今日の精神科医たちはDSMを証拠と自然科学に基づく水も漏らさぬ文書と描写したがるが、その基盤が実際には軍による大雑把な覚書の一部に過ぎないことを知っていたり、あるいはそれを問題としている人はほとんどいない。 (J.M.メツル/A.カークランド編 『不健康は悪なのか』 p129)

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            誰もが自分の精神が安らかなものであることに関心を持っている。そのために薬品マーケティングは偽装されなければならないのだ。 (カール・エリオット 第8章 製薬業界のプロパガンダ  J.M.メツル/A.カークランド編 『不健康は悪なのか』 みすず書房 p111)