メンタルコーチとメンタルトレーナーの違い
「メンタルコーチとかメンタルトレーナーとかよく聞くけど、何が違うん?」
今回は、皆さんが何かと混同しやすい、
メンタルコーチとメンタルトレーナーの違いについて、少しばかりご説明していきたいと思います。
コーチとトレーナーの語源
まず、コーチングとメンタルトレーニングの違いは
”コーチングは、目標達成のために相手との対話から深層心理を引き出し、成功・達成をサポートすること。
メンタルトレーニングは、成功するためにメンタルを鍛え、強いメンタルを手にすることを目的とすること”
と教科書通りにいうとそうかも知れませんが、
もう少し詳しく違いを説明するにあたり、コーチとトレーナーの語源から紐解くと分かりやすくなります。
ーーーーーーーーーーー
・トレーナー【trainer】
trainerは元々、trainからきています。
そして、その意味は
「列車」または「訓練する」
という意味です。
「列車」はレールの上を走りますよね?
フィジカルトレーナーさんやジムのトレーナーさんなどをイメージしてもらうと分かりやすいと思うのですが、メニューを組んでその通りにトレーニングをする。
これまさに、レールの上を走っている状態じゃないでしょうか?
言葉は適切ではないかもしれませんが、私がイメージする言葉で言うとすれば
「やらせる」
というイメージですかね...
※私の語彙力が乏しいだけであり、決してトレーナーがよくないという意味ではありません!
・コーチ【coach】
coachの語源は、「馬車」
そして
指導者は「学習者を運ぶ道具」と比喩されたことから、馬車を意味する「コーチ」が学業やスポーツの指導者を意味するようになり、
日本では、明治時代から主にスポーツの指導者の意味で「コーチ」が広まりました。
あの高級ブランドの「COACH」も
由来は定かではありませんが、「大切な物を送り届ける」という意味で馬車を語源とする説が定説となっています。
馬車は列車のようにレールはなく、自由度が高いです。
そして、乗客(クライアント)は望む場所を自由に選択することができます。
ーーーーーーーーーーー
つまり、人をゴールに導く為に
トレーナーさんはメニューを与え、メンタルを鍛える。(受動性)
コーチは気付きを与え、メンタルを整える。(主体性)
と導く方法が違うだけで、
トレーナーもコーチも、人を導くということには変わりありません。
なので
トレーナーの方が良い
コーチの方が良い
ということはなく、どちらも必要と言えます。
コーチングで相手に関わりながら主体性を引き出した上で、必要に応じてトレーニングを提供していく。
そんなサポートの仕方を私は心がけています。
スポーツの世界でのメンタルコーチ
メンタルコーチは、スポーツの世界においてより重要性を発揮します。
強い選手、チームは元々メンタルが強いと思われがちですが、必ずしもそんなことはありません。
メンタルもスキルです。
ところが、どうしてもスポーツの現場ではフィジカルなところにばかり目がいって、メンタルのことは軽視しがちになってしまいます。
これは、「目に見えないものにお金を使う」という習慣が日本にはないからということもあるかもしれません。
しかし世界で活躍するアスリートたちは、このメンタルコーチをつけることは珍しくありません。
実際に
ラグビー日本代表チームや錦織圭選手、マイケル・フェルプス選手など、数々のトップアスリートにもメンタルコーチがついていました。
東京五輪でまさかの敗戦を喫したバドミントンの桃田選手も、試合後のインタビューで
「負けたくない、勝ちたいという気持ちが強すぎて、空回りしてしまった」
とコメントしています。
このように、メンタルとパフォーマンスには密接な関係があるのです。
最大限のパフォーマンスを発揮するには
メンタルが強い・弱い
というよりも
メンタルが整っているかそうでないか
が一番大切なのではないかと私は考えます。
メンタルコーチの今後
ここまで述べたように、メンタルとパフォーマンスの関係性からも、スポーツの分野だけでなく、あらゆるジャンルにおいて、さらにはコロナ禍にある現代社会全体において、今後益々メンタル面でのサポートが必要になってくると感じています。
私はそのような社会で活躍している、これから活躍していく、すべての人の可能性を広げ、メンタル面でのサポートを通して社会に貢献していき、自分自身も成長していきたいと思っています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?