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ガーナ①西アフリカの発展&ガーナ人大富豪にもてなされた話

(1)意外なガーナと日本の親交

ヨーロッパやアジアに行ったことがある人は多いだろうが、多くの日本人にとってアフリカは全くの未開の地だ。特に西アフリカと呼ばれる地域はまだまだ観光客を受け入れるインフラは整っていない。私の初めてのアフリカデビューはそんな西アフリカ、チョコレートで有名な”ガーナ”だった。

実はこんなにも日本から遠く離れた国であるのにも関わらず、この国はある有名な日本人が病死したことで有名だ。黄熱病の研究に生涯を捧げた”野口英世”だ。彼はこの国の首都アクラで黄熱病の研究に携わったが、自身も黄熱病でここアクラで亡くなっている。現在彼の研究所があった場所には野口英世記念館がある。訪れた人が記帳する名簿を見たら、2か月で訪れた人はたったの2人とかだったけど。

(2)10年で目に見えて発展していった街

私が初めてガーナに行ったのは2010年。その時から2020年まで、市内の同じ外資系ホテルに滞在していたのだが、そんな少しの滞在でも見て取れるほど街の発展具合はすごかった。

初めて訪れた時には、ホテルの前の道路沿いに少しの建物があっただけ。ホテルの隣にはクルーの間で有名なフルーツ屋さんがあり、行ってみたら、なんと屋根のない青空市場だった。”店”を切り盛りしているおばちゃんに「写真を撮ってもいいか?」と尋ねると何人かは顔を隠した。写真を撮られると魂が抜かれると信じていたのだ、2010年当時に。道の埃は舞い上がってとても砂っぽく、そこにアフリカの強い日差し。一歩外にでたら現地の男の人に話しかけられ付きまとわれる。「これはダメだ。一人ではとても歩けない」とすぐにホテルに引き返した覚えがある。

それが10年の間にどう変わっただろう。ホテルの前の道はたくさんの建物が並び、車の量が断然増え、ひどい渋滞まで発生するようになっていた。思い出の青空市場は屋根付きのきれいな建物になり、”へい中国人!”と声を掛けられることはあれど、身の危険を感じるようなことはなくなっていた。

もちろん市内の一等地の出来事で、まだまだ発展していない部分の方が大きいだろう。でも10年の間で街がどんどんと発展していく様子を感じられたのは面白い経験だった。

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フルーツは本当に美味しい

(3)アフリカ=貧困?

ところで”アフリカ”と聞くと、子供たちはぼろぼろの服を着てやせ細り、学校にも行けず、極度の栄養不良に陥っているイメージがないだろうか。テレビでよく目にするこのような”かわいそうな子供たち”がいるのは戦争が起きた国の難民キャンプであって、アフリカ中で起こっている事実ではない、と知った時にはちょっとしたショックだった。どうしてもメディアで目にするショッキングな映像が頭に残ってしまい、それがアフリカ全土で起こっているように錯覚していたからだ。実際にそういう食うものにも困っている子供や家族はたくさんいるが、私が目で見たアフリカは思っていたよりもずっと発展していた。

(4)ガーナ人大富豪にもてなされた話

一度弊社でいつもファーストクラスを利用してくださっている有名な大富豪ガーナ人のお宅に招待された。ガーナ人キャプテンとパーサー、モロッコ人2人、ブラジル人と私というメンバーで乗り込んだ家を見て驚いた。そこにはハリウッドのような大豪邸が目の前に建っていた。

高さ5メートルはあろうかという門の前には、門を開けることだけが仕事の守衛が立っていて、その門を越えてから30秒ほど車を走らせ、やっと大富豪の白い大理石の家に到着。庭には映画でみたようなジャグジー付き大きなプールが青く照らされ、私たちをもてなすためのガーナのご馳走が並んでいた。「ようこそわが家へ!飲み物はあっちとこっちとそっちにバーがあるから、好きに頼んでね」と迎えてくれたお客様。バーは全部で3つくらいあったと思うが、バーテンダーまでしっかりといる始末。シャンパンはドンペリだった。

そんな場所にいると、自分たちがガーナにいるとは到底信じられなかった。何よりこのお客様が「普段自分によくしてくれた人たちをもてなすために」ご馳走を準備し、感謝の念を示してくれることに心から感激していた。例えそれが自分がお金を払った航空会社のクルーであろうと関係ない。彼にとっては平等に、”自分に良くしてくれた人”なのだという。

そうこうしているうちに彼をファーストネームの”モチャ”と呼ぶくらいに仲良くなってきた。

モチャはガーナには月の1/3ほどしか滞在しないらしい。後の1/3はロンドン、そして残りの1/3はドバイの自宅にいるんだと。オーナーが不在の間でも守衛もメイドもバーテンダーも常駐しているから、「今度ガーナに来た時には僕がいなくても、この家を好きに使ってくれていいよ」とまで言ってくれた。

そんなモチャは、一滴もお酒を飲まなかった。なぜお酒を飲まないのか?と聞いたらなんと彼はイスラム教徒で、そもそもお酒を飲む習慣がないのだいう。「じゃあなぜ、あの立派なバーが3つもあるの?」と聞いたら「あぁ、あれは僕のゲストをもてなすために準備をしたんだよ」とのこと。使用人なんて何人もいるのに、その日の晩は彼が運転する車で滞在先のホテルまで送り届けてもらった私たちだった。

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ガーナ人のモチャ

権力者はどうしても悪いことをして成りあがっているイメージだが、モチャはとてもそんな風には思えなかった。彼が不在の間にも常駐している使用人たちは、「だってその間も彼らは働き続けなければ賃金を得られないでしょ」と彼らの生活を慮った理由があるからだ。イスラム教徒であることからラマダンの月には多額の寄付もしているだろう。

ただ一人一人の人間は善人であっても、それを管理している政府が腐っていたらどうしようもない。モチャほどの大富豪でも世界を変えることは到底出来ないし、ガーナで困っている人を全員救えるわけではない。だからこそモチャのように、小さくても”隣にいる人”たちに良くしてあげることが大事なのかなと考えた夜だった。

②に続く

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