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韓国でジムに通いはじめました

 前にも書いたことなんですが、韓国では街のあちらこちらに運動器具が設置されています。ストレッチ用の器具から高さのある鉄棒、そして場所によってはエアロバイクまで。やり方次第では本格的なトレーニンングも可能です。

 日本で暮らしていた時、わたしは可変式のダンベルでホームトレーニングをしていました。韓国でもなにか運動をしないといけないと思い、しばらくは『ドラえもん』に出てきそうな裏山を登ったり、公園の運動器具を利用したり、家で腕立て伏せをしていました。まあこれだけでもけっこういい運動になったのですが、連れ合いと一緒にジムに入会することになりました。4月初旬のことです。


韓国人とフィットネス

 韓国のフィットネス事情、特にコロナ禍でのトレーニングブームについては上の記事にとても詳しく書かれています。実際に韓国で暮らしはじめてからジムの多さにびっくりしました。わたしの住んでいる地域は、50メートル間隔でジムやヨガ教室、ボクササイズなど、なにかしらのトレーニング施設があるといっても過言ではありません。光州の人口は140万人くらいなので、ソウルはもっとトレーニング施設が密集しているはずです。インスタグラムを見ても、フィットネス関連の韓国人インフルエンサーは無数といっていいぐらい存在します。

 なぜ韓国ではフィットネスが盛んなのか。いろんな理由が考えられますが、わたしは見た目を気にする風潮が一番大きいのではないかと思います。最近読んだ本が日本でも『特権と不安 グローバル資本主義と韓国の中間階層』というタイトルで翻訳出版されているのですが、それによると1997年の経済危機以後韓国では中間階層内でも格差が広がっているそうです。それまで同じ中間階層と見られていた人たちの中でも経済格差が広がってくると、上位にいるわずか数%の人たちの生活が「中間階層のモデルケース」と見なされるようになりました。上位数%の人たちは高級アパートに住み、外車を乗り回し、子どもにエリート教育を受けさせ、そしてブランド品を身につけます。ブランド品を身につけるには、それに相応しい容姿が必要。そういうわけで韓国は世界で最も美容整形が盛んな国になった、というのがこの本の中で語られている内容です。そして顔だけでなく体もブランド品に相応しいものにしなければならず、そのためにジムやヨガ教室で体を仕上げるのです。このような上位数%の考え方がそのほかの人たちにもモデルケースとして認識されたため、韓国では空前のフィットネスブームが起きたのではないでしょうか。あくまで個人的な考えではありますが。

お手軽な料金

 ちなみに韓国ではジムと言わず「ヘルスジャン(헬스장)」と言います。数が多いためか、利用料金もお手頃です。わたしがいま通っているジムの前には、「3ヶ月14万ウォン〜」と書かれた料金表が張り出されていました。ひとまず3ヶ月分まとめて支払うとすると、1ヶ月あたり約47,000ウォン、日本円にして5,200円くらいになります。日本の会員制ジムに比べたらかなり安い方ではないのでしょうか。しかもいまは異常なほどの円安であることを考えると、以前はもっとお得だったということになります。

「この料金なら負担なくジムに通える!」

 出産後なかなか運動する機会のなかった連れ合いは、料金表を見てジム通いを決心しました。しかもこのジムは家のすぐ近所。彼女が会員登録する日、当分は公園トレーニングを続けようと思っていたわたしも試しについて行きました。

 ジムに到着しトレーナーのお兄さんに「会員になりたいんですけど」と声をかけると、実はいまキャンペーン中で3ヶ月12万ウォンから会員になれるとのこと。え、もっと安くなるの!? ということで、ついでにわたしも会員になりました。入会費がないのもいいですね。あまりにジムが多くて、過当競争気味なのでしょうか。

ジムに通い始めてから

 ジム通いを始めてから、もうすぐ3ヶ月になります。わたしも連れ合いも週に3〜4回のペースでジムに通えています。日本でもジムに通ったことはなかったので、いまのジムが他に比べて良いのかどうかはわかりません。ただし、あまり広くないことだけは確かです。それでも器具は一通り揃っているようですし、なかでも「天国の階段」と呼ばれる踏み台昇降マシンがウリのようです。

 客層は実に様々。ゴリゴリのマッチョから、いつもカップルでくる若い男女(最近はひとりだけで来ることも多いようですが…。余計なお世話ですね)、そして60代と思われる人まで。いかにも競技者だろうという風貌の人から、昨日今日運動はじめましたといわんばかりの素人まで揃っているという感じです。その分、わたしのようなジム初心者も気軽に通えます。ちなみに夕方5時くらいに行くとタトゥーびっしりのコワモテなおじさんがいるのですが、この人はたまにチワワ2匹を連れて近所を散歩してます。すれ違う時はあっちの方が気まずそうにしているのが面白いですね。

 トレーナー曰く、このジムは他と比べて混雑する時間が遅いとのこと。普通は夕方5時から7時くらい、つまり退勤時間帯が一番混雑するそうなのですが、このジムは8時から人が多くなるとのこと。住宅街の真ん中にあるためでしょうか。確かにこの時間帯に行ってみると、ラットプルダウンやスミスマシンなどの人気マシンには常に人が群がっています。グループトレーニングを受ける人も多いです。そのためわたしはいつも夕方6時ごろにジムに行きます。

 現在の目標は、来年3月までに筋トレビッグ3(ベンチプレス、スクワット、デッドリフト)の合計重量を300kgにすること。いまのところスクワットのMAXは72.5kgくらい、デッドリフトは80kgくらいかな。ベンチプレスは張り切りすぎて肩を痛めてしまい、いまは軽めのウェイトでリハビリ中です。特に大会に出ることを目標にしているわけではないので、食事にはそれほど気を使っていません。

 ひとまずいまのところは楽しくジムに通えています。もしかしたら韓国は日本よりトレーニングしやすい環境なのかもしれません。とりあえず上に掲げた目標を見事達成した際には、この場で報告させていただきます。

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