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成長のためにシリーズ④:「目標」について

成長するために大切なことをお伝えすることを目的としてスタートした「成長のためにシリーズですが、過去3回の中で成長の起点は「選択する」ことであること、そのため「選択する力」が重要であること、「選択する力」は経験を通してしか得ることができず、人生において「選択する」経験をたくさん持った方が良いとお伝えしました。
そして、その選択する内容として「挑戦」を伴うものであることが大切であること、さらには「挑戦」とは何か、「挑戦」の大切さ及び「挑戦」を阻む「不安」や「恐怖」について、そしてその基本的な克服の仕方についてまとめてみました。

これまでのキーワード並べると「選択」「挑戦」になると思いますが、成長のために次に大切なことと考える「目標」について今回は触れたいと思います。

目標の必要性

前回選択する中身として簡単にできない要素、いわゆる「挑戦」が含まれているかどうかが大切というお話をしましたが今回お話ししたいのはその一貫性の話になります。

「挑戦」すると言ってもこれまで経験したことがないことを次々と「挑戦」するケースと一つの分野で挑戦を続けるケースの両方が存在すると思います。これはその行為自体のどちらが良いということではなく、どちらもそれぞれにメリットがあると思います。

例えば色々な新しい分野に「挑戦」することは自分が本当にやりたいことを見つけるためには必要な大切なプロセスだと思います。何故なら大概のことはやってみないと分からないことであり、その挑戦を選択しないことは成長の起点さえも得られないこととイコールになることは「成長のためにシリーズ①「選択する」ことの大切さ」でお伝えした通りですが、ここでお伝えしたいことはそもそもその「挑戦」を通して何を得たいか、つまりその「挑戦」の「目的」「目標」を明確にすることが大切ということです。

つまり「選択する」ことも「挑戦する」こともある目的・目標を達成するための手段であり、「選択する」こと「挑戦する」こと自体が目的になってはならないということです。

なぜか。
「選択する」こと、「挑戦する」ことを目標とした場合「選択」した時点、「挑戦」した時点で目標が達成されてしまい、これまでに何度かご説明した成長の源泉である「選択」「挑戦」「失敗・成功」「学び」「新たな挑戦」、、、というサイクルが回らず実質的な成長には繋がりづらいためです。

そのため「選択する」こと「挑戦する」ことは手段でなければならず、これらを手段にするために「目的「目標」が必要ということだと思います。

目標を持つ利点

また、目標を持つことの利点は上記の「選択する」「挑戦する」を手段にすることの他に「挑戦」の一貫性にもあると思います。

以前にも少し書きましたが誰しも一日24時間しか与えられず、その時間を最大活用しながら如何に「選択」「挑戦」「成功・失敗」「学び」のサイクルを回せるかが自己成長に直結する牽引役の一つでもあり、最終的な成功にも繋がってくるのだと思います。

つまり、一貫した目標・目的を持ち、その目標・目的に沿った挑戦を日々積み重ねること、その積み重ねの中で得た成功体験・失敗体験を通して人は学び、成長するということです。

別の言い方をするとブロックそれぞれ別々の場所に積み上げていく場合と1箇所に積み上げる場合、どちらが限られた時間の中で高く積み上げることができるかということです。

さらに別の言い方をすると目標・目的とは挑戦する方向の道標であり、それがあるからこそ成長につながる挑戦を選択できるということなのだと思います。

目標を持つことの難しさ

と、ここまで目標・目的を持つ必要性についてお話ししてきました。そしてそのこと自体皆さんからすると当たり前であり、目新しさはなく、そんな話はこれまで生きてきた中で死ぬほど聞いてたし、もううんざりだと思います。私も書いていてそう思うくらいですので。笑

子供の頃から散々言われてきたことですが、目標や目的を決めることが言うほど簡単ではないというのが現実だと思います。

今の子供達は学校で毎日知識を詰め込まれるだけでなく、テレビ・SNSなど多様な媒体からたくさんの情報が否応なしに流れ込んでくる情報過多の時代に生き、日々色々な人の人生、生き方に触れ、人生には色々な選択肢があることを知るわけです。

一方で心理学の観点では、選択肢が多ければ多いほど人は決めれないとも言われており、まさにこの選択肢の多さが目標・目的を決める一つの障害になっているのではないかと思います。

逆に遥か昔、身分が決まっていた江戸時代であれば、生まれた時から自分の人生が決まっているようなものです。また、昭和初期の高度経済成長時代は農家、公務員もしくは勤め人くらいの選択肢しかなかったかもしれません。

つまり、目標・目的を決められないという事象はまさに現在社会の多様性、複雑さが生み出しているものなんだと個人的には思います。

目標・目的は変わるという生き方

それでは、どうすればいいのだろうか。

外界を遮断し生きたほうがいいのか。もしくは目標・目的なしで生きたほうがいいのか。実際そのような生き方を選択する方もおられますし、そのような生き方を自ら「選択」したという観点で見ればそれも一つの選択肢だと思います。

その一方で別な考え方としてこれだけ多様で変化が激しい社会において目標・目的自体も変わるものと捉え、それを前提として目標・目的決めをすると考え方もあろうかと思います。

一人の人間に見えている範囲には自ずと限界があり、生きていく過程、成長の過程においてその視野も広がっていくものです。そして、その広がった視野の中で新しい発見をしても何の不思議もなく、その新しい発見が新しい目標・目的に繋がっていくことはごく自然のことだと思います。

ふらふらと短い期間の間に目標をコロコロ変えることは先ほどお話ししたブロックの積み上げの話から言えばもったない時間の使い方ではありますが、新しくやってみたいことがあるのにそれを我慢してそれまでの自分の考えに固執して挑戦してみないことも真の自分の成長、そして幸せへの遠回りになるのではないかと思います。

どちらも程度問題というところは否めませんが、どちらが良いかと言われれば新しい発見から新しい興味・関心が生まれてきたらまずはやってみるという精神の方が成長にはつながると思います。

また、何よりもよくないことは目標・目的を決められないからという理由で何も選択しないということであり、その理由は「選択する力」の中でお話ししたことそのものになります。

結論的に申し上げるとこれだけ多様な社会に生まれているわけですから目標や目的は変えても良いと言うくらいの気持ちで生きる方が良いのではないかと思います。ただ、その前提として「選択」「挑戦」「成功・失敗」「学び」のサイクルをできるだけ早くまわすことが重要だと思います。
逆にそれができないと自分が本質的に興味がないことに時間を取られてしまう可能性が高まり、結果として自分が本当にやりたいことに対して十分な時間が取れない、選択そのものができないことにもつながりかねないと思います。

とはいえ、物事の「選択」は機会があった上での話であり、機会はいつでもあるわけではないので実はそれほど自分でコントロールできないものかもしれません。
だからこそ今の自分の目標・目的に沿った挑戦を日々しながらも日々の生活の中でその以外の世界にも興味を持ちながら過ごすこと、その中で何か少しでも興味があることが見つかったら試しに少しやってみる、と言うことが大事なのかもしれません。
つまり、今の時代の中で効率よく効果的に成長するためにはそれくらいの柔軟性が必要ということかもしれません。

まとめ

まとめると下記のようになるのではないかと思います。
・「選択する」内容として「挑戦」を伴うものが成長につながる
・「挑戦」を伴う「選択」を繰り返すことが自己成長を加速させ、幸せにつながる
・「選択する」こと「挑戦する」ことも自己成長の手段であり、それが目的になってはならない。
・「選択」「挑戦」を手段にするために大切なことは「目標」「目的」を明確にすること。
・また、「目標」「目的」を明確にするは「挑戦」する方向の一貫性を保つことができ、自己成長に効率的に寄与する。
・一方でこの多様な社会の中で多様な人生の選択肢を直接的、間接的に見せられている現代人にとって「目標」「目的」を定めることは容易ではない。
・だが、多様かつ変化が激しい現在社会だからこそより柔軟な思考を持ち、目標・目的も柔軟に変えながら生きていく生き方が求められているのかもしれない。

「目標」「目的」は成長のための道標としてパワフルなツールであるが同時にそのパワフルさ故に「目標」「目的」そのものがその人の選択肢を狭めてしまう要因にもなりかねず、そうならないようにするためには本当にこれしかない!というものが出てくるまでは柔軟に「目標」「目的」を変えていく柔軟性、生き方のしなやかさも必要なんだと思います。

ということでここまでの4回のシリーズで「選択」「挑戦」「目標・目的」について私なりの考えをお伝えしてきましたが、次回はこのシリーズ最後となる「継続」についてお伝えできればと思います。

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