ラクに生きてなにが悪い
突然ですが、できることなら私は働きたくありません。
9時くらいに起きてちょっと良い紅茶とパンを食べる。
掃除などを一通り済ませたらYouTube巡り。
そんなことをしているうちにお昼がすぎたのでインスタントラーメンを作る。
お腹がいっぱいになったのでお昼寝をする。
起きたら夕方だった。
SNSを見ながらおやつを食べてちょっとだけ散歩する。
UberEatsで夕食を頼み思う存分映画を観る。
こんなストレスフリーな生活をずーっと送りたい。
だけど飽きてきちゃいそうなので週3日くらいで好きな仕事をしていたい。
と、この生活はかなり極端ではあるが私はできることなら好きなことだけで生きていきたい。
誰だってラクをしてのんびり生きていきたいものではないだろうか。
「ラクに生きていたいですね〜」
友人との会話で私はぽそりと自分の願望を呟いた。
すると友人はこう言った。
「ずるい、そんなの贅沢だ。あなたには早い。」
帰り道、私はモヤモヤとさせながら眉間に皺を寄せていた。
贅沢で、なにが悪いんだろう。
友人は私より何倍も年上だ。
時代を生き、様々な苦労をしてきたと彼は昔私に話していた。
私だったら壊れてしまうなと思うような話もあって素直にすごいなぁと尊敬している。
でも、だからといって私も同じ苦労をしなければいけないんだろうか。
みんながそういう苦しい思いをしてきたんだから、あなたもするべきだ。
あなただけラクに生きるなんて贅沢で許されない。
彼は私にそう言っているような言い方だった。
まるで「贅沢は敵だ」と言われているような。
その人の生きてきた時代がどうだったのか、私には分からない。
私が生まれるずっと前。
今より不便なことや、どうしようもなく理不尽なことがいっぱいあったのだろう。
「私の時はこんなに苦しかったんだぞ」という話を何度か色んな大人から聞かされたことがある。
その度に思うのだ。
…で?
だから私も同じ苦しさを味わえと?
冗談じゃない。
あなたが知らないだけで、死のうと思ったことだって何度もある。
あなたが経験した苦難に比べれば、ほんの小さなこともしれない。
でも。
私だって私なりに今の時代を必死に生きているつもりだ。
これから先、辛いことだっていっぱいある。
そのなかでラクができる方法を探して生きていくことはそんなに批判されるべきことなのか。
明日、突然死んでしまうかもしれないのに?
そう言えたらなぁと思いながらてくてくと歩いていく。
奥歯をキュッと噛み締めて。
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