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今ならいわゆる濃厚接触。目次に戻ります。20年でお引き渡しした210件のお客様とのお話。④


初めての契約に向かうまでに様々な事を経験、体験させてもらいました。最初の1つ目が法務局で該当の土地の所有者、所有権を調べるために登記簿謄本

を取得したり閲覧したりする為にまた公図、地籍測量図、建物図面を取得したりする為に登記印紙を持って行くのです。

もう何回この法務局に行ったか数え切れないです。埼玉、千葉、神奈川、東京、遠くは奈良県、岩手県、群馬県、長野県、、、法務局には随分お世話になりました。

今ではネット時代ですから法務局に行くことは少なくなりネットで取得出来る時代です。この当時は謄本を取る為に遠方まで車を走らせたりしていました。有料ですが。

茨城県の大洋村という別荘用地を購入した方の所在の法務局にも行って、そこがなぜかその方の所有権移転登記がされていなくて不動産業者に騙されていた方も

おられたりしている人もいました。地役権、地上権、仮登記、差し押さえ、根抵当権、抵当権。。。。本当に学生の時はこんな法務局みたいな仕事がある

事も知らなかったでした。その次は役所調査でした。都市計画課、下水道課、水道課、道路管理課、、、、都市計画課では用途地域の確認、

下水道課では本下水道か浄化槽放流か、汲み取りかを確認していきます。浄化槽という言葉も三層分離槽という言葉も知らなかったでした。水道課でも水道管の

口径が何ミリ管が道路に埋設されているか、それにより敷地引き込みの金額が大きく変わるのです。道路に埋設されている水道管に銅管、鉄管、塩ビ管、SUS管

があることもこの時初めて知りました。道路管理課では道路が公道か私道か道路の幅員は4Mあるのかないのか、無いとセットバックと言われる敷地が小さくなっ

てしまうのです。または今建っている塀や垣根をセットバック内にある場合は撤去を言われるのでこれまた予算が変わってしまうのです。もっと複雑なのは市街

化調整区域内にある敷地です。建てられか建てられないかを県の土木事務所から訪問して調べていくのです。これ全部1人でやるのです。昭和45年当時の航空写真

なんてのも入手に行きました。まぁ〜これも25年間習慣化していましたから、その当時は機械的にやっていましたが、今から考えると飽きてはいましたがやり続けていました。

少しでも調べが不足しているとすぐにクレームになってしまいますから真剣そのものでした。法務局、役所調査で調べた事を今度は事務所に戻り敷地診断報告書

にまとめてお客様に報告するのです。その時には1/100の敷地図を自分で作成します。今でこそCADシステム、ソクラテスソフト等の図面作成ソフトがあります

が、当時は直角や角度を出すために分度器、コンパスを使っていました。30年前の話ですから。その時初めて小学校、中学校の算数、数学の勉強がここにあった

んだとしみじみと実感していました。特に敷地図は三斜方という三角形の面積の出し方で敷地の面積と敷地の角度を出していくやり方には感心仕切りでした。

当時はGoogleマップもナビゲーションもありませんでしたから常にゼンリンの明細地図を何枚もコピーしてそれを張り合わせて現地に行ったり、

お客様宅に行ったりしていました。なんと?車はまだ当時オートマチック車ではなく、マニュアル車だったのです。地図は見なくてはいけない、マニュアル車操

作で二速から4速に入れたり、4速から3速に入れたり、またローギアに戻してエンジンブレーキかけたり、ウインカー出したり、合間にタバコを口に加えながら

片手運転してたりで完全に1人芝居状態でした 笑

次回へつづく

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