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MA-1、ことし(2016年)流行ってるんですってね。 このアメリカ軍のフライトジャンパーが、なんでまた今頃?と不思議な気がしますけど。 MA-1といえば、ボクにとっては映画「ハンター」。 癌となって余命を宣告されたスティーブ・マックィーンが、遺作として主演した映画です。ぼくは彼の最高傑作と思う映画ですが、その理由のひとつが、全編通して彼が着ているMA-1。 これが、とにかくカッコよかった。 映画のせいもあったのか、当時すごく流行りまして、もちろんボクもソッ
ぼくは宮崎駿監督の「紅の豚」が大好きです。 数ある宮崎駿監督の作品のなかで、「紅の豚」はいっぷう変わった作品でしょう。 宮崎駿監督の映画作りにかける姿勢は、およそ子どもから大人まで楽しめる作品をつくることで、それは「千と千尋の神隠し」が興行収入300億円という日本歴代興収No.1を記録し、いまだに破られていないこと(2016年現在)が証明しております。 そんな中で「紅の豚」は、子どもと女性を意識しないで作られたとしか思えません。 もともとプラモデル雑誌に連載され
低予算で映画を作るとなると、外せないジャンルがホラー映画。 ストーリーやキャストよりも、いかに新しい手法でお客さんを怖がらせるか。これがホラー映画のミソだときいた。 ホラー映画には「とにかくホラーと名付けば、全部見る」という熱狂的なファンがたくさんいて、数百万円の低予算でつくっても、当たれば興行収入何億円と大化けするのだそうだ。それがお化け映画といわれるゆえんか。 つくればいいのに、となんどか勧められた。 しかし、ぼくはホラーとかオカルト映画はいっさい作りません。
映像と映像をつなぐことを『編集』といいます。 撮影現場は映画製作でも一番わかりやすいところですが、「編集」はあまり知られていない作業かもしれません。しかし映画が映画になる瞬間、とでもいいましょうか。編集作業はほかのゲージュツにはないプロセス、一番特徴のある部分です。 ぼくはこの編集作業が一番好きです。ちなみに一番キライな作業はシナリオ執筆です。まぢキライ。 編集には編集者という専門職の方がいますが、自分でやりたいという監督もたくさんいます。黒澤明監督は、 「
愛した人との別れから、二度と女性に関わらないときめた。 女性からの誘いも、あえて嫌われるようきっぱり断る。 「きのうはなにしてたの?」 「そんな昔のことは覚えていない」 「今夜は逢える?」 「そんな先のことはわからない」 粋なセリフじゃありませんか。 名作「カサブランカ」(1942)は全編名セリフのオンパレードの、大人の恋愛映画でありましょう。 『ルイ、これが美しい友情の始まりだな』 『君と幸せだったパリの思い出があるさ』 『君の瞳に
人生、願ったとおりにはいかない。年齢も経験などもいっさい関係ない。 ぼくら兄弟が作った映画2本は自主独立の製作。誰からも求められず、自分たちが作りたくて作った。だから資金もすべて自分たちで捻出した。 映画界で働いた経験もなければ、知人、人脈一切なし。素人だ。やめろ、と何度も言われた。 周囲が引き止めた理由は、作り上げたあとになってわかった。 「映画は作るより、見せるほうが何十倍も難しい」 どんな商売でも同じ。悪いものは当然売れないが、いいものであっても売れ
ぼくは黒澤明監督の作られた映画にアコガレて、この道に進んでしまったのですが、映画という娯楽は監督が活躍された頃とはもう大きく様変わりしています。 数日前(2016年)、こんなニュースをみました。 「映画館離れが深刻か」 http://sirabee.com/2016/09/03/156747/ かろうじて映画界の遠く離れた末席に立たせてもらっている身であっても、やっぱり寂しい話。 ただ、人が映画館から離れてしまう理由というのもよくわかる。 映画はす
映画「七人の侍」は1954年に公開。監督は黒澤明。 作品と監督の名前は知ってても、観たことがないという人も多いはず。実際ぼくも話だけは聞いていたけれど、初めて観たのは25年ぐらい前のリバイバル上映の時だ。 その時の衝撃たるや、いまも体の芯に響きっぱなし。映像も音もかなり劣化はしていたが、この映画を見なければ、映画監督なんてやってなかったかもしれない。 大好きな映画はたくさんある。でももし無人島に一本だけもっていけるならば、まちがいなく自作ではなく、「七人の侍」を4