【ビジネス】自分がいる業界(ムラ)の常識に染まり過ぎないでいたい。

私が在籍する出版社は神田神保町にある。
古書店として有名だし、
小学館と集英社が並び立つ。
神保町はちょっとした「出版社ムラ」。
周りには、中小規模の出版社や
デザインオフィス、編集プロダクションが
いっぱいある。

大手でなくても、
企画会議や、販売の部数決定会議で、
しばしば顔を出すのが、
小学館・集英社の動向を基準にして
部数や定価を決めていく「姿勢」。
「ワールド・ワイド」ならぬ
「神保町ワイド」な思考や視点が
このムラには充満しているんです。

小さな私の会社でも、
何か決めようとすると、
つい、集英社や小学館の動向に
方針をあわそうとする。
「神保町ムラ」はかなり
全体的な同調圧力があって、
自由にモノを考えたり決めてはない…。
本を作る出版社が!?である。

そんな大きなものに巻かれろ主義で
良い文化物を生み出せるだろうか?
そんなはずがない。

昭和40年代から始まる
子供向けコミックスの大ブーム。
これに上手く乗って巨大化したのが、
当時、週刊マンガ雑誌を出していた
小学館、集英社、講談社、秋田書店。
今の御三家といわれる会社たちも
空前のコミックスブームで
大きな波に乗れただけ…。
その後、メディアミックスの覇者
KADOKAWAが急成長して今がある。

バブル時代は、雑誌と広告の時代で
銀座のマガジンハウスや電通が
時代の中心だったこともある。

でも、今の出版の勢力分布も、
あと20年したら変わってますね。
50年したら更に予想つかないほど、
勢力分布は激変してるはず。
1950年代には小学館も集英社も
小さな出版社だったのですから。
(講談社は戦前から大きかった)

長い長い前置きになりましたが、
私たちは毎日過ごしてる業界の
常識や習慣や慣例に、
自分たちでは気づかないほど、
どっぷりと浸かっているものです。

そんなシガラミからいつも
自由な心と意志と意欲で
生きていたいものです、つくづく。
ムラの基準、神保町ワイドな発想には
くれぐれも染まり過ぎないよう
自由でいたいと願う今日この頃。

みなさんは大丈夫ですか?

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