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【竜馬がゆく】インプットやアウトプットの問題ではない。惚れ込む力だ?

司馬遼太郎には、敵が多かった。
昔も今も。

竜馬はあんなスーパーマン 
じゃないとか、
明治維新に与えた影響なんて
微々たるものだ、とか。

歴史家の半藤一利さんは、
司馬さんが薩摩長州を
ひいきしたのと反対に、
幕末では幕府や勝海舟側を
ひいきしました。

もちろん、歴史は
仮説の集合体ですから、
どう楽しむか?ですよね。

ただ、アンチ司馬遼太郎
というのは、タチが悪いと
私は今も思っています。

たしかに、司馬さんは
坂本龍馬を誉めすぎかもしれない。
『峠』の河井継之助を
英雄にしすぎたかもしれない。
『国盗物語』で斉藤道三を
美化しすぎたかもしれません。

でも、昔から伝わる逸話や講談、
古文書の解読からだけでは、
凡人では『竜馬がゆく』は
とうてい出てきません。

誰か『竜馬がゆく』みたいな話を
司馬さん以上のクオリティで
書いてみてくださいよぉ〜。

そう簡単にはできませんが。

司馬さんは、オトコ惚れしてる。
人間として本気で愛し、惚れ抜き、
書いている。

インプットの量がいくらすごい
歴史マニアがいても、
惚れて惚れて惚れこまないと、
『竜馬がゆく』は出てきません。

良質のインプットをしまくれば
最高のアウトプットが出来る、
そんな話ではないんです。

惚れる、つまり、
好きになる、愛するという情感が
豊かでなくてはなりません。 

今でもたまに、歴史マニアで 
アンチ司馬な人に出会う。
彼らは必ず自分が正しく、
司馬さんは間違っている、
そんな流れで話をしますが、
じゃあ、つべこべ言わずに、
第二の『竜馬がゆく』を
書いてみなさいっ!と言いたくなる。

惚れ抜いて下さいよ、
知識ばかり詰め込むだけじゃなく、
あなたはまず、
他人について、まず100個、
良い箇所を見つけ、
褒めてみてくださいよ!
それが出来て
はじめて、良い書き手になれるんじゃ
ないんでしょうか?

他人について、
100個、褒めまくるのは、
実は至難のワザですよ。

理屈ではできませんから。

さあ、まだそれでも
アンチ司馬だよ、という方は、
ぜひ第二、第三の『竜馬がゆく』を
書いてみてください?

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