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【本の賞】本屋大賞はアカデミー賞、本の雑誌ベスト10はカンヌ映画祭賞?

『本の雑誌』最新刊が、今年
2020のベスト10を発表。
第1位には村山由佳さんの最新刊が
選ばれました。

さて、買うか?買わないか?
うーむ、悩ましい。
というのも、この雑誌は
実に渋い本ばかりオススメ
することが特徴だから。

本好きには堪らないセレクトを
貫いてきました。
こんなにエンタメ史上主義に
成り果てた本の世界に
かろうじて残る良識の砦とでも
呼ぶべきでしょうか?

しかし、渋い本はやはり渋い。
何度か「本の雑誌」のオススメを
買って、うーむと首をひねった
ことがあります。

映画祭でいう、カンヌ映画祭や
ベネチア映画祭の大賞と似てる
かもしれませんね。

そこへ行くと、
本屋大賞はまず安心して
その大賞を買えるし、
2号、3位の本もかなり
読みやすいことは確か。

ただ、本屋大賞は初期に比べて
明らかにエンタメ率が高くなった。
本屋として、読者の皆に広めたい、
読んでほしい本、というのを
選出するのが本屋大賞の理想ですが、
最近は、売れそうだからという
選出基準になってきたような気が…。
去年は見所ある実力派新人を
オススメしてくれましたが。

本屋大賞は、映画でいえば、
アカデミー賞に近いかな?

他にも選出機関としては
「このミステリーがすごい」
「ヤフーニュース」本屋大賞、
「このライトノベルがすごい」
「キノベス」紀伊国屋書店員大賞、
などなど、たくさんあります。

そう言えば、かつて
三省堂書店神保町店の文芸棚を
担当していた新井さんという
いち書店員さんが独自に発表する
「新井賞」というのがありました。
芥川賞直木賞の発表日にあわせて、
全然ちがう基準で選ばれるので、
話題になっていました。

私も新井賞の本はたいてい
読んでるか、読みたかった本ばかり。
本の好みが合うと感じてました。

最近、新井賞はどうしたんだろう?
と思っていたら、新井さん、
職場を移ったようで、
今は「日比谷コテージ」という
女性向け書店で、相変わらず
「新井賞」を発表していらっしゃる。
この「日比谷コテージ」は、
本のいわゆるセレクトショップです。
近くにきたらぜひ立ち寄って
時間の許す限り棚を眺めていたい。

今日は本選びの達人たちのお話に
なりました。

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