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【又吉直樹】自由な俳句を創りましょう。

詩、ポエム、詩歌となると、
途端に縁遠くなる、、、、
本好きや、活字中毒の人でも
詩は読まない人は多いみたい。

そんな人にオススメなのは、
自由律詩と呼ばる
俳句のジャンルがあります。

種田山頭火や尾崎放哉が
有名ですが、
彼らの自由律俳句は、
仏教の世界観が下敷きにあるので
パッと見、
難しそうに見えるかもしれません。

でも、ご安心ください。
お笑い芸人ピース又吉、
ならぬ、作家・又吉直樹が
自由律俳句集を
かれこれ、3冊だしています。

せきしろ氏という、
又吉と親しい作家、兼
お笑い構成作家との共著です。

まず、又吉直樹&せきしろの
自由律の句集は、
タイトルがすでに自由律詩です。

1冊めのタイトルは
『カキフライが無いなら
来なかった』。

カキフライが食べたくて
そのことで頭がいっぱいになって
洋食屋さんにいったら、
カキフライがもう無かった、
そんなショックを歌ってますね。
わかる気がします。

2冊目のタイトルは
『まさかジープで来るとは』 

これは、きっと
友人と待ち合わせてたら、
ジープで友人が現れ、
びっくりした動揺とか
微妙な違和感を表したのかな。

さて。
これなら、
詩歌が苦手と思っていた人でも、
なんだか興味が出ませんか?
自分でも書いてみようかと
思えたりしませんか?

自由律詩だから、
5、7、5みたいな
文字数の制限は一切ないですし。

もう少し又吉直樹の
自由律俳句を挙げてみます。

「ポケットに五円玉いつのものか」
「独りなのに天狗のお面をつけてしまった」
「このカルビは少し僕よりにある」
「山で素直に挨拶できる」
「自動改札機にも無視された」
「転んだ彼女を見て少し嫌いになる」
「クラス写真折り曲げ二人きり」
「自意識の万国博覧会だ東京の夜」
「今でも入道雲なら
乗れるような気がする」
「オハヨウは言えなかった
サヨナラは言おう」
「まだ何かに選ばれることを
期待している」

どうですか。又吉の作品たちは?
自意識過剰なナイーブさ。
しかもさすがお笑い芸人だから
大喜利的でもあります。

それから何よりも、
自分の態度や心を俯瞰視する
又吉の姿勢がよく表されています。

でも、自己を俯瞰視することは
芸人ならずとも、人間誰もが
持ってる方がいい能力なら、
ときどき、自由律俳句に
挑戦することはあながち、
無駄なことではないかもしれません。

種田山頭火や尾崎放哉のような
世捨て人のつぶやきばかりが
自由律俳句ではないですよね。

令和には令和らしい
自由律俳句を作るのも、また
楽しからずや。

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