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古市憲寿「10分で名著」では古市さんが一番オトク?

古市憲寿さんが
『10分で名著』という
欲ばりな本を出しました。
あのNHK番組から
タイトルは頂いたな、絶対(笑)。

「100分で名著」も、
初めて聞いた時は、
なんだ?すごい発想だな!って
衝撃でしたが、
「10分」となれば、更にすごい!
現在のファスト文化の流れに 
よ〜く乗ってますよね。

古市さんて、
いつもうまく立ち回れる人だなあ、
って印象が強いけど、
頭がいい、プラス、要領がいい。
そこへきて、欲ばりぶりが
時代にピッタリだ。

しかも、
この本は、
ダンテ「神曲」や
プルースト「失われた時を求めて」
「源氏物語」などをテーマに、
それぞれ、
その本の第一人者と
古市さんで、二人で
対談するスタイルです。

古市さんは、生徒側に徹して
その道の第一人者に、
質問しまくるスタイル。
読み込まなくていい(笑)。
 
取り上げられていたのは、
神曲、源氏物語、資本論、古事記、
失われた時を求めて、相対性理論、
ツァラトゥストラ、ペスト、国富論、
風と共に去りぬ、社会契約論、、、。
歯ごたえのある名著ばかりだな。

これは、
作家志望の古市さんとして
プルーストや紫式部の
魅力や本質を聞き出すとみせて、
文学や創作の奥義まで
研究者から聞き出しちゃう、
というオイシさがある。

創作のトップオブトップが
いかにして名作を書いたのか?
それがわかれば、
古市さんも名作が書ける?
抜け目がないな。

古市さんは
本業は社会学者ですが、
ここ数年、小説も書いてきて、
たしか、賞の候補にも
ノミネートもされていた。

でも、今回の本のような
「10分で名著」における
良き聞き手として
その頭脳を使うのが一番
みんなのタメにもなる。

テレビのコメンテーターでは、
出来事と視聴者のあいだを
上手に結び合わせている。

あ、今回の「10分で名著」も
長くて読めてない名著と我々?の
あいだを取り持つ案内人役ですね。

これ、シリーズになるかも。

ひとつだけ、
変更して欲しいのは、
カバーにデカデカと
モデルばりのポーズと目線で
おさまっている写真(笑)。

ちょっと痛い(笑)。
ちょっとだけね。

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