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【読書】自分では選ばない本を読む=異読、悪読のススメ

四十を越してから、自分に
必要な本を一切読まなくなりました。
小説、詩集、評論などである。
そのかわりに関係のない本ばっかり
読んでいる。『ロープ類の知識』
『イカの春秋』『ナマコの眼』
といった本である。
これはいったい何なのだろう。
自分でも不思議に思う。
妊娠した女の人が壁土を食べたりする、
ということを聞くが、それに似た
ことなのかもしれない。
つまり異食である。
この異食がどういう効能を
もたらすのか、または
もたらさないのか、さだかではない。


これは、作家・中島らものエッセイ
「わたくし的読書」の冒頭を
引用させてもらいました。
『砂をつかんで立ち上がれ』
集英社文庫、収録。

妊婦さんは壁土を食べる?
え!?マジですか?
そんな話があるんですね。

妊婦さんが衝動的に壁土を食べたくなる
というのは時々いらっしゃるようで、
「異食症」と呼ばれてるようです。
初めて聞きましたが、
それはさておき、
今は高級フレンチとかで
土が食材として出てくることも
増えているようです。

話がそれました、元に戻しましょう。

自分の関心がそもそもないような本を
敢えて読んでみるのは、
悪くない気がします。
本ってどんな本でも、読みだすと
面白いってなるんですよね?

悪食?異食?
いや、悪読、異読というのかな?

自分の関心で選ぶのって
どうしても、自分の意識に
頼らざるを得ないから、
範囲に限界が出てくるんですよね?

じゃあ、たとえば、
本屋さんで、目をしっかりつぶって
キョンシーみたいに手を前に伸ばし、
何歩?何十歩?いったところで、
棚から手が触れる本を
取り上げてみるって言うのは
どうでしょうか。

「全国の神社ベスト50」とか
「イギリス紅茶の楽しみ方」とか
「タトゥーの歴史」とか
「入門・トランプ手品」
「メダカの飼い方」とか、
まあ、普段の自分なら
お金を出して買うとは思えない本に
出会えそうですね。

妊婦さんの食べる壁土みたいな? 
どこかでバランスを取るために
自分の意識にない本を敢えて
口にして取り入れる異食?異読?
ちょっとやってみたくなりました。

たしかに、自分で選ぶかぎり、
絶対的に自分の好みや関心の外側には
出られないんですよね?

あるいは、
誰かユニークな人に
毎月、何冊か、絶対に私が
選ばないような本を
セレクトしてもらうのも
悪くないですね?

誰かやって頂ける方、
いらっしゃいますか?(笑)

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