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【ジャンル】小説は諦めた。代わりに書いてみたいのは「評伝」だ

小説は諦めた。
創造力が逞しくない私からは
凡作しか湧いてこないでしょう。

でも、反対に、
このジャンルなら私にも
できるかもしれない。
いや、やってみたい!
そう感じるジャンルが見えてきた。

それは「評伝」です。
誰か好きな人物を描くジャンルです。

いちばんわかりやすいのは
司馬遼太郎の後期に描いた作品では
『坂の上の雲』は
明治国家の青春を人物的に
描いた評伝ともいえますね。

『翔ぶが如く』は
薩摩藩の怒濤のさまを描いたか、
西郷隆盛を評伝として描いたか。
『世に棲む日々』は
明治国家の黎明期を描いてる。

評伝としては、
吉村昭さんが一枚上かもしれない。
ゼロ戦や戦艦武蔵を、
見事な生きものとして
描き切っていました。

吉村昭は、
司馬遼太郎よりも明らかに
ノンフィクション、
ルポルタージュという取組み方を
意識していた気がします。

さて、私は、じゃあ、
何を、誰を、描きたいのか?

背後には、やはり
戦争の存在が見え隠れしてる、
というか、
戦争がなかったら、
きっと違う分野で生きたに違いない、
また、作家になったにせよ、
全然ことなる作品を書いてた
作家たちを数名えがく、
『戦争は虚無?戦争は豊穣?』
みたいなルポルタージュ…。
しかし、これは恐ろしいくらい
売れる気配がしないなあ(汗)。

あ、そうそう。
なぜまた、歴史的な評伝を
書いてみたいな、と思うように
なったか?といいますと、
司馬遼太郎を
編集者として支えた一面を持つ、
半藤一利さんの生き方ですね。

反明治政府な歴史観を持っていて、
江戸幕府や勝海舟、会津藩らに
共感しているんですね、半藤さんは。
司馬遼太郎とは真逆。

具体的には、半藤さんが書いた
『幕末史』や『昭和史』です。
流れるような語り口で
読者に「話して聞かせる」ような
テンションとトーンが見事。
聴ける物語。
なんだか、飲めるハンバーグ、
みたいな(笑)。

半藤さんが書かなかった、
昭和後期や平成前期を
書いてみたいと思うんです。
お金に踊らされたバブル期、
司馬遼太郎や吉村昭はどう生きたか?
その歩みを調べ、探り、
二人の肖像画を書いていけば、
日本の20世紀後半を
作家はどうのたうち回ったか?
それを調べたり、書く中で、
昭和と平成はどんな時代だったか?
駆け抜けていったのか?
戦争と平和を炙り出せたらいいな。

でも、司馬遼太郎と吉村昭の
評伝なんて、
もうすでに書いてる人がいそう。

なにより、
調べることが天才的だった
巨匠、司馬遼太郎や吉村昭を
相手取るなんて、
足がすくむ思いがありますね。

それでも、やるか!やれるか!
もう少し詰めていかなくちゃあ
ダメですね。
そこを、ビビっていたら
前には進めないですもんね。


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