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【書く】文章を書く名人になるためには?by井上ひさし

どうしたら良い文章が書けるのか?
こんな私でも、そりゃあ、noteをやる以上、
ずっと考え、悩んでいますが、
ある作家の実に説得力のあるアドバイスを
見つけました。

「日々の暮らしの中から
自分の心の内から、何か言うべきことを
見つける、調べて考えて内圧を高めて、
これを言わないうちは死に切れないと
思い込む。私はこうやって
急場を切り抜けてきました」

これは作家・井上ひさしのエッセイ
からの引用です。

まさに、これはいい文章を書くためには
どうしたらいいか?という永遠の問いへの
最高級の解答ではないでしょうか。

このくだりの前にも井上さんは
こう書いています。

「無から有は生じない。
つまり、言うべきことがあるなら
話せるし、書けもする。

さらに、どうしてもという思いが
強ければ強いほど筋道だてて
話さざるを得なくなる。
もっと言えば、小説家、劇作家、詩人、
学者、エッセイスト、評論家、記者
といった書き手たちは、言いたいことを
見つけるのが上手な人たちであり、
見つけた事柄について、
「どうしても言わなければならぬ」と
短時間のうちに気持ちを盛り上げるのに
長けた人たちなのではないか。」

書き手とは、
言いたいことを見つけるのが上手い人…
なるほど、改めて作家やエッセイストを
振り返ると、たしかに、
言うべきことを見つける名人ばかり、
そんな気がします。

では、ここでもう一歩踏み込んで、
どうしたら、そうした名人になれるのか?
それは井上ひさしさんも書いてない。

そこから先は自分で更に考えなさい、
そう井上さんは言ってるのでしょうね。
答えが全部書いてある解説書は
うさんくさい、信じてはいけない。
そういう話も、以前、読んだ気がする。

謎を解くヒントが他人の言葉によって
わかったからと言って、
すぐに自分もそうできる訳ではない。

今の私に分かることは、
良い文章を書くことは、
自分の人生をまっとうに生きるために
よいスパイスをくれるのだけは
間違いないですね。

『日本語観察ノート』井上ひさし
中央公論文庫。

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