「ゆ」で繋ぐ。〜ウェルビーイングのまち蒲郡〜
春の始まりを告げる2月4日の立春、「地域づくりの楽校」が主催する冬の遠足に参加しました。
「地域づくりの楽校」とは一般社団法人 地域問題研究所(通称「ちもんけん」)さんが運営するコミュニティです。
地域づくりに関心のある学生を中心に、現場のフィールドワークやワークショップなどを重視した活動を行っています。
今回は、愛知県の名古屋駅から電車で50分程、「蒲郡」に行きました。
蒲郡の観光や地域活動を知ることが目的です。
実は、私の出身も蒲郡ですが、灯台下暗しというように、意外と自分の地域については知らないもの。改めて蒲郡のことを知りたいという思いがありました。
まずはここから〜蒲郡市観光交流センター〜
蒲郡駅の改札駅を出ると目の前にある『ナビテラス(蒲郡観光交流センター)』で集合しました。
観光案内所です。周辺観光地のパンフレットや地図、クーポンなどをもらうことができるので、観光前に立ち寄ることがおすすめです!
また、電動自転車を無料(保証金1000円)で借りることができるので、天気が良い日なら自転車で観光地を巡ることができます。
ナビテラスでは蒲郡で行っている取り組みを聞きました。
最近では、サーキュラーシティを目指す宣言をし、期間限定ですが、電動モビリティの貸し出しを行っています。
まちづくりの原点〜蒲郡市民まちづくりセンター〜
蒲郡のまちづくりを推進するための活動をしている「蒲郡市民まちづくりセンター」で、蒲郡の観光を中心としたお話を伺いました。
印象に残っていることは、プロデューサーとして2つの視点が必要になっているという話です。
それは、①観光として利益を稼ぐという役割と、②まちづくりとして、町を盛り上げるという役割です。
外部の人を呼び込むことと地域住民が豊かになること、この2つを調和させることが、まちづくりには欠かせません。
蒲郡のシンボル〜竹島〜
蒲郡の取り組み・地域活動などの話を伺った後、観光スポットとしても有名な「竹島」に行きました。
観光ボランティアガイドさんの話を聞きながら、竹島を散策しました。
竹島の歴史や植生など、蒲郡市民ながら知らないことばかりでした。
改めて、地域の魅力を理解するということは、地域について深く知ることだと思わされました。
歴史を紡ぐ〜クラシックホテル〜
蒲郡クラシックホテルは、当時の鉄道省国際観光局が外国人誘致のため最初の国際観光ホテルに指定されたことから今なお残り続けているホテルになります。
日米野球が開催された際、アメリカチームのメンバーも宿泊しています。
野球の神様と呼ばれる「ベーブ・ルース」も宿泊したホテルです。
日本らしい庭園に囲まれながらも、ホテルの中に入ってみると洋風で厳かな雰囲気が漂うギャップに圧倒されました。
日常からの退却〜ゲストハウス八百富〜
まち歩きの最後は、竹島から歩いて5分ほどの距離にあるゲストハウス八百富で、ゲストハウスのオーナーの高木さんの話を伺いながら、1日の振り返りをしました。
築80年ほどの古民家で、まるで、おじいちゃん・おばあちゃんの家。いるだけで安心感あふれる空間でした。
なんと、宿泊費は2500円。
カプセルホテルより安いです。誰でも気軽に利用してもらいたいとの思いから、この金額にしているそうです。
ゲストハウスを利用される方は、様々な背景を持つ方ばかりでした。
生活に困っている人、旅をしている人など、どんな方でも受け入れる高木さんの懐の深さ。訪れるだけで、その人のありのまま受け入れてくれる場所だと感じました。
まとめ〜3つの「ゆ」で繋ぐまち〜
この1日を通して、蒲郡を一言で表現すると?
私の答えとして浮かんだたのが「『ゆ』で繋ぐまち」でした。
温泉観光地としての「湯」のまちだけではなく、別の意味合いがあります。
「ウェルビーイング」としての「ゆ」のまちです。
最近、私は「ウェルビーイングのつくりかた」という本を読んだのですが、「ゆらぎ」「ゆだね」「ゆとり」という、3つの「ゆ」がウェルビーイングには重要だということが書かれていました。
「ゆらぎ」とは、変化があること。
「ゆだね」とは、お互いがゆだねる部分にバランスがあること。
「ゆとり」とは、気持ちの余裕。
蒲郡は、変化を求め(ゆらぎ)ながら、その変化に挑戦しながら(ゆだね)、まち全体に穏やかな雰囲気(ゆとり)が溢れているなと思いました。
それは、観光に対する取り組み、サーキュラーシティの実現や、出会った人たちの温かさに触れたからこそ気づけた私の答えです。
蒲郡について改めて考え直してみて、蒲郡が前より好きになりました。
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