ReDesignerを立ち上げて10ヶ月が経った振り返りと今の想い
皆さんこんにちは、ReDesignerの佐宗です。
事業を立ち上げて仲間が集まってもうすぐ1年。この1年はGoodpatch人生の中でも、本当に激動というか、苦しくて、やりがいがあって、成長に繋がるかけがえのない時間でした。備忘録のためにもこの10ヶ月を振り返ってみたいと思います。
ReDを振り返る前に、そもそもなぜGoodpatchに入ったのかを振り返ってみたんですが、思ったより長いので、興味のある人だけ読んでください。笑
簡単にまとめると、「デザイン思考はこんなにも素晴らしい考え方だし、UI/UXデザインは確実にこれから重要になってくる。なのになんで会社や社会はこんなにも無関心なんだろう。このまま大企業でデザインを浸透させていくよりも、むしろデザインの大切さを世の中に訴えていける会社はないだろうか。」と考えてグッドパッチに入社し、デザインの価値を広めて、デザイン投資を促進し、自分のように悔しい思いをする人を出さないために入社しました。
Goodpatchでの4年、そしてReDesignerの立ち上げへ。
そうして2015年1月にUXデザイナーとしてGoodpatchに入社したのですが、これまでGoodpatchで何をやって来たかは、個人ブログに色々と書いているので割愛します。
グッドパッチに入ってもうすぐ3年が経つ
グッドパッチに入って2年が経った
Prottの立ち上げ期、ひよっこ営業時代、研修ファシリテーター、BizDevとしてアライアンスなどの経験を経て4年が経ちました。
そこでいつもお世話になっているクライアントさんたちから「デザイン組織を立ち上げたい」とか「デザイナー採用に苦労してるからちょっと助けて」などの相談が増えて来ました。大手メガバンクからも同様の相談が来て、時代が変化したことを身を持って体験しました。同時に反対側のデザイナーや人事サイドからも「デザイナー採用のミスマッチが起きている」という声が聞こえて来たのです。
そのタイミングで土屋さんから「HR×デザイン」で何かサービスを立ち上げよう。そしてクライアントが相談して来ている採用課題やデザイン組織課題をGoodpatchとして解決しよう。という話が来て、今のReDesignerを立ち上げるに至りました。
初の事業立ち上げと仲間集め
2017年12月にReDesignerの準備を始め、2018年5月にサービスを公開しました。サービス開発のプロセスはこちらのnoteを読んでください。
5月までは期間限定のデザイナーと2人で並走してサービスを作り込んで行きました。人事、デザイナーそれぞれ10人にデプスインタビューをしてペインを洗い出し、Goodpatch としてどんな価値提供ができるのか考えて行きました。(当時インタビューにご協力いただいた皆さん、ありがとうございました!)
そしてリリースの裏では、人材紹介に必要な資格取得に奔走したり(大変だった・・)、同時にメンバーの採用を進めていました。今思えば、人材紹介を始めようとしているのにリリースギリギリまで業界経験者がいなかったのはちょっと気がふれていますね。
正社員1人目で入ってくれたメンバーは今でもキャリアデザイナーとして活躍していますが、なんと自分と出会って1週間で現職を退職して来てジョインしてくれました。その数ヶ月後にエンジニアがジョイン。続いてBizDev、デザイナー、もう1人キャリアデザイナーがジョインしてくれました。
- エンジニアは年齢が一回り上で人材系の経験もありフルスタック。
- BizDevはHR×Designの代表格を3社渡り歩いて来たプロ。
- デザイナーは自社のデザイナー採用をしながらHR事業にコミットしていた0→1のプロ。
- キャリアデザイナーの2人は両者とも業界1,2を争う体育会系の人材紹介会社出身。
採用費を1円もかけず、共感をベースに奇跡的に最強のチームを作ることができました。人材業界未経験でデザインの世界に身を置いて来た自分、人材業界経験者でReDesignerが目指す想いに共感して集まってくれたメンバー。お互いが持っていない能力や経験を補いながら切磋琢磨できる環境、まさにスタートアップを作っている感覚です。
ユーザーからの反応
ReDesignerはもうすぐ1000人を超えるデザイナーデータベースになっており、毎月100人以上のデザイナーに新規登録いただき多くの面談を実施しています。ReDesignerの強みは何と言ってもオリジナルの求人票で、これはフォーマットを作るだけでもかなりの時間を使いました。
デザイナーが知りたい情報をReDesignerが代わりにヒアリングをし、人事とデザイナーから直接ヒアリングをする。この仕組みでマッチング率を高めた結果、業界平均の2倍以上の書類推薦通過率を実現しています。
この10ヶ月で20人以上の転職成功事例を輩出していますが、以下のようなキャリア転換を後押ししました。
・メガベンチャーから大企業のデザイン組織立ち上げ1人目へ
・フリーランスから企業に戻りマネジメントレベルへ
・デザイン会社から日本を代表する大手メーカーのデザインチームへ
・地方の制作会社から東京の大企業/自社サービス部門へ
・デザイナー未経験からデザイン会社へ
それぞれにはそれぞれのストーリーがあります。そんなデザイナーのキャリアストーリーをまとめたメディア「ReDesigner Magazine」も始めました。
自分も実際にキャリアデザイナーとしてサービス立ち上げから半年で100人以上のキャリア面談を対面でしてきており、事業としてはこれまでに325人を超える面談を実施しました。ここでアンケート結果の一部を紹介します。
“ただ転職先を探すだけでなく、デザイナー同士で1on1をしているような感覚で、気軽にキャリア相談がしやすかったです。やはりデザイナーに対する理解が深いので、この点は他のエージェントでは体験できないかなと思います。”
“一人ではたどり着けない場所に到着できたように感じており、お願いしてとても良かったです。特にUIやUXなどは他のエージェントの方だとここまで理解していただけないので、心強く思っていました。”
“ポートフォリオのアドバイスをもらえたりデザイナーの転職ならではの気配りがあった。”
ここに書ききれない以上の嬉しい言葉をいただいていますが、上記の通り、デザイナーとデザインの力を必要としている企業の架け橋となるべく、デザインの本質を理解して、中にいる人たちの顔を知った上でマッチングできるのがReDesignerの強みの一つです。ReDesigner経由で入社したデザイナーがミスマッチで早期に辞めた人は1人もいません。
一緒に頑張ってきた方が内定をもらって喜んでいるとき、覚悟を決めて次に進む後押しができたとき、企業の皆さんから感謝されたとき、支援した方々が活躍している姿を見たりクライアントとしてお付き合いするようになったとき、「ああ、この事業を立ち上げて本当によかったな」と素直に思えています。
(↑ReDesignerリリースイベント時の集合写真)
ReDesigner for Studentのリリース
そして先月末はデザイナーを目指す全ての学生向けキャリア支援プラットフォーム「ReDesigner for Student」をリリースしました。詳しくはこちらを読んでください。
こちらは社会人版とは少し違った視点で事業をしています。業界レベルの課題で言えば、以下のようなものです。
「日本で、デザイナーを目指す学生が少なすぎる」
「業界としてデザイナーが圧倒的に足りていない」
「社会にデザイナーの働き方が認知されていない」
また、学生側のインタビューからも以下のような課題が浮き彫りになりました。
「デザイナーを目指す同志が周りにいない」
「企業の中で活躍しているデザイナーと会う機会が少ない」
「新卒でデザイナーを採用している企業がどこかわからない」
そんな構造的課題を解決すべく、ReDesignerとして、デザイナーを目指す全ての学生向けのプラットフォームを開始するに至りました。こちらは学生向けに先行リリースしており、現在本リリースに向けて鋭意開発中です。本質的なことを色々仕掛けていく予定です。
そしてこれから
ReDesignerもReDesigner for Studentも、社会的な課題、業界構造の負に対して挑戦をしています。デザイナーを社会的に増やし、デザインで世界を前進させる。これはGoodpatchが目指す世界であり、私たちReDesignerの想いでもあります。
自分がGoodpatchに入った理由の1つでもある”デザインの重要性”を社会に発信し、”デザイン業界/IT業界に閉じずに領域を超えてデザインの力を証明していく” それが実現できるのがReDesignerであると考えています。
特にReDesigner for Studentは、そもそも「デザイナーを目指す人を増やす」というシンプルなミッションを背負っていて、ただの就活プラットフォームというよりも、デザインの概念を伝えていき、デザイナーを輩出していく社会的なプラットフォームであると考えています。
先日、社内の若手がこんなツイートをしていました。
これからの時代、デザインの考え方は確実により重要になってきます。
デザイン業界に閉じず、競合云々の問題でもなく、社会にデザインの本質的な力を一緒に伝えていきたい、そう思って事業を運営しています。
仲間を募集しています
さて、1年4ヶ月空いていたのでとてもとても長くなりましたが、ここまで読んでくれた皆さんありがとうございました。
上で述べたような世界を一緒に実現していくメンバーを複数人募集しています。
少しでも興味を持っていただいた方がいれば以下のWantedlyからぜひご応募いただけると嬉しいです。
ではでは、もうすぐReDesigner1周年。社会課題を解決していくために駆け抜けたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます!