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光速の走り屋・大崎翔子番外編・幽霊環状族

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精神覚醒走女のオオサキ番外編「幽霊環状族」ACT.4「幽霊の真実」

精神覚醒走女のオオサキ番外編「幽霊環状族」ACT.4「幽霊の真実」

 ――智姉さんが21年前、どうやってEF9乗りが幽霊になったのか話を始める。

「――21年前、阪神高速環状線……才能の無さに悩むEF9乗りの走り屋がいたんだ――」

「1人の才能の無い走り屋ですか――」

 

「その走り屋のクルマ、愛車のEF9の性能は、長い直線では速くて低速コーナーでは遅いという特徴を持った車だった。

 環状仕様の車に乗っているにも関わらず、数か月に1回のペースでここ赤城や

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精神覚醒走女のオオサキ番外編 「幽霊環状族」3話「追い付け」

精神覚醒走女のオオサキ番外編 「幽霊環状族」3話「追い付け」

 サンシャイン峠と言われる区間が終わり、次なる区間に突入する!

「今、EF9が先行だ!」

 現在、幽霊のEF9がワンエイティを大きく離している。

 しかし、次どうなるか分からない。次は前とは性格が変わるからだ!

 先行しているEF9は直線を抜け、90度の右コーナーに突入し、その後の左ヘアピンに突入する!

 ここから地獄の17連続ヘアピンの始まりだ。

 ここから坂が急になって、FFである

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精神覚醒走女のオオサキ 番外編「幽霊環状族」ACT.2「裏赤城」

精神覚醒走女のオオサキ 番外編「幽霊環状族」ACT.2「裏赤城」

 夕方1時30分。おれは裏赤城でワンエイティを走らせた。

「やっぱ走りにくいなあ――」

 前にも言ったことだけど、裏赤城はコースの道幅が狭く、勾配が急で、さらにはコーナーの数が多い。

 特に17連続ヘアピンや9連続ヘアピンが存在するほど、コーナーの多さを語らせる。

 道が非常に狭く、廃道前に大型車の通行が禁止されたほどだ。

 

 現在おれは下り方面を走っている。

 350馬力という馬

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精神覚醒走女のオオサキ番外編 「幽霊環状族」1話「幽霊」

精神覚醒走女のオオサキ番外編 「幽霊環状族」1話「幽霊」

読んで下さる皆様へ

 この作品はフィクションです。この作品に登場する登場人物や出来事はこの作品だけの架空のもので実在しません。

 この作品は公道での自動車レースを題材にした作品ですが、実際には公道レースは犯罪なので真似をしないようにしてください。なお、この作品は犯罪行為を助長しません。

 あと、この作品の影響で車に関心を持ってもいいですが、実際に車を運転する際は事件事故をおこなさないよう交通

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