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コロナ禍のアメリカ旅 ニューヨーク Vol.4 最終編

ブロードウェイミュージカルが戻って来た!

2020年3月、コロナ禍のため休演に追い込まれた30以上のミュージカルを、やっとで観ることができる。

過去に日本やハワイの公演を観に行ったことはあるが、本場ニューヨークでのミュージカルは初めてだ。このタイミングでニューヨークに来ることができたのもラッキーだった。

ロングラン堂々1位でギネス記録にも残る傑作ミュージカル、Phantom of the Opera(オペラ座の怪人)をKちゃんと観に行くことにした。滞在しているのがミッドタウンのホテルなのでマジェスティックシアターには歩いて行ける。

平日は夜7時に始まりインターミッションを入れて終わるのが9時半。そんな、遅くにマンハッタンを歩いて大丈夫なのかと思ったが、道路は人であふれていて全く心配はいらなかった。

94年という長い歴史ある劇場の入り口で、係にスマホのEチケットを見せる。10月後半に再オープンしたばかりで、スタッフ達もはちきれんばかりの笑顔で迎えてくれた。ワクチンカードとバッグのセキュリティチェックをされ中に入る。

ステージは思ったより小さく、後方のリアメザニン席はそんなステージや客席全体を見渡せて$49だった。傾斜が大きくてステージをさえぎられる心配はないが、前の席との間隔が狭く背の高い人だと膝がつきそうだった。プラカードを持った係がきちんとマスクをしていない観客に鼻までおおえ、と厳しく注意していた。

ベージュと金を基調に作られたこのシアターは、美しいシャンデリアが両側の通路に沿って3つずつ下がっていた。天井に向かうアーチの美しさや女性の彫刻、鋳型の模様の素晴らしさは、ステージ近くの席では感じ取れないだろう。

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通常のミュージックコンサートは20分や30分遅れるのが当たり前だが、このミュージカルは時間が来ると観客が席につかなくてもすぐに始まって驚いた。気づいたら演者がもうステージにいてセリフを発していた。

生のオーケストラの音に合わせて歌い上げる怪人とクリスティーンの素晴らしい声と演技は感動ものだ。そして何回も変わる舞台装置や仕掛けには、その度に驚かされた。観客も歓声をあげたり拍手をして楽しんでいた。

色とりどりの舞踏会衣装に身を包みキャストたちが大階段で歌い踊るマスカレード、ステージが暗い湖になり沢山のキャンドルの灯りが揺れる幻想的な場面にはついつい引き込まれてしまう。

いつまでも耳に残る音楽とファントムの悲恋が痛いほど心に刺さる、ぜひ又観に行きたいブロードウェイミュージカルだった。

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なんだろう。ニューヨークから帰って、早ひと月がたったのに郷愁というか、切ないというかなんとも不思議な気持ちがしている。行った時期がこれから寒い冬を迎える時だったからセンチメンタルにでもなったのか?

今までもこの時期に、いくつか他の州には行ったけど、こんな気持ちは残らなかったのに。

やはり、ニューヨークは刺激的な街なのだろう。バスを乗り換えるために、行く予定はなかったハーレムを歩くはめになったり、グランドセントラルステーションを見上げたり、メトロポリタン美術館でエジプトのミイラに出会えたり、通りすがりにふとロックフェラーのタワーがそこにあったり。

完全に魅せられてしまった。

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