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海外サッカーへの挑戦 『商品力を鍛える』

おはようございます。アルゼンチンでは、コパリベルタドーレス予選が間もなく始まります。 長かった自粛期間を経て、どのようにチーム作りをしてきているのか楽しみですね。

さて、今日はサッカーのお金に関する話です
ある日アルゼンチンのニュースを見ていたら、
おもしろい数字が出ていました。

400億円 。 
(があったらやりたいこと沢山あるな~。)

この数字は、2019年にアルゼンチン人選手約900人がクラブを移籍した際に発生した移籍金の合計額です。
平均月収が5~10万円の南米において、
移籍金がクラブにとっていかに高額で重要かわかる数字ですよね。 
 
ライバルであるブラジルはもっとスゴイです。1988人で、930億。
ブラジルの総人口・競技人口はアルゼンチンの5倍ですから、
アルゼンチンはその1/5のマーケットで900人が動き、計400億円
稼ぎ出すわけですから、まぁまぁの数字かなと思います。
数年前には1000億に達する年もあったので、

市場規模は数百~千億
ぐらいです。

人口と競技人口:
ブラジル: 人口 約2億人、 サッカー人口 1300万人
アルゼンチン: 人口約4000万人、 サッカー人口 260万人
日本: 人口約1億2000万、     サッカー人口   480万人

その市場規模をつくれた背景に、
選手は「商品」だという考えが南米にはあるからでしょう。
「選手を商品と考えるのはおかしい」という声もありますが、
移籍金を得るということにどんなメリットがあるか聞いてください。

まず、クラブハウスを新設・改修したり、トレーニングジムを一新したり、芝を張り替えたり、選手にとって更に良い練習環境を作ることができるようになります。 

フランスで活躍した松井大輔選手も、所属したクラブの選手がビッグクラブに引き抜けれたかと思ったら、シーズンオフに施設が拡充され、数年後にはリーグアンの中堅クラブに成長したとコメントしています。

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連帯貢献金制度:
該当選手が12~23歳まで在籍したクラブには連帯貢献金制度があり、お金が支払われます。分配方法は満12~15歳まで過ごしたチームが0.25%×所属年数、満16~23歳まで過ごしたチームが0.5%×所属年数という計算式になるので、移籍金が高額であればあるほど、彼らを育てたクラブにも恩恵がもたらされるという仕組みになっているのです。

例えば10億円の移籍金を得た選手が小・中学校時代に在籍していたのが町クラブだとすると、12~15歳の4年間なので、10億x0.25%x4年=1000万。
町のクラブにとっては大きな金額だと思います。

更に嬉しいことに、選手を育てたクラブが正当な手続きで申告さえすれば、連帯貢献金は移籍金が発生する国際移籍のたびに支払われるのです。町のクラブであっても、将来有望と思われる選手を大切に育てる理由はそこにあります。

日本ではまだまだ選手を「商品」として扱うことに抵抗があるのではないでしょうか?でも、上記のとおり移籍を収入の柱の一つとして考えることはクラブ運営において至極重要なことですし、選手達がより良い環境でトレーニングできるようになるためには、選手を「商品」として見る「目」も大事なのでは、と思います。

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日本人選手・監督の育成を目的としている、無双ArgentinaC.F.は、アルゼンチンリーグに挑戦し、2026年2部昇格を目指しています。



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