【79.水曜映画れびゅ~】"Top Gun: Maverick"~トム・クルーズにオスカーを!!~
1986年に公開された前作『トップガン』から実に36年の時を経て、今年公開された続編Top Gun: Maverick。
現時点で全世界興行収入において歴代11位、北米興行収入において歴代5位の大ヒットを記録してます。
㊗️ アカデミー賞 受賞!
あらすじ
This is The Movie!
日本でも大旋風を巻き起こした『トップガン マーヴェリック』。
昨年に劇場で何度も予告編を観ましたが、ここまでの大ヒットにまでなるとは、その時は正直予想だにしませんでした(笑)。
「試練と葛藤、そしてそれを乗り越えるための友情」という、いかにも映画らしいストーリーでジェットエンジン全開に突っ込む文句なしの面白さ!
難しいこと考えず、興奮して、感動して、「明日からまた頑張ろう」と元気までを与えてくれる。
結局、こういう映画がやっぱ最高なんだな!って、しみじみ思いましたね。
オスカー、どうなる!?
さて、そんな『トップガン マーヴェリック』ですが、今は劇場公開もさすがに落ち着いてきました。というか、すでに配信リリースが始まっている段階で、来月からは円盤も発売されます。
そんな本作についてこれから期待したいのが、賞レース、特に来年の米アカデミー賞への動向になってきます。
以上のように、いくつかのカテゴリーについてはノミネーションが確実視されている本作。
そのなかでも私は、本作の最大の功労者であるトム・クルーズにどうにかオスカー像を与えてやってほしいな、と思っています!
それは、本作だけに限らないトム・クルーズの映画業界へのこれまでの貢献、そしてアカデミー賞自体への変革を込めた私の願いでもあります…。
オスカーから、一線を引いたトム・クルーズ
『卒業白書』(1983)にて一躍スターの仲間入りを果たしたトム・クルーズ。
その後『トップガン』(1986)に主演したのに加えて、『レインマン』(1988)や『7月4日に生まれて』(1989)などの名作に出演し、アカデミー賞にも3度ノミネートされるなど人気と実力を兼ね備えた一流俳優へとなりました。
それからの2000年代の活躍として際立ったのが、『ミッションインポッシブル』シリーズ。
主演を務めてスタント不要のアクションスターぶりを発揮するとともに、プロデューサーとしても作品を牽引し、ハリウッド屈指の一大フランチャイズ映画へと発展させました。
その一方で、同年代のジョージ・クルーニーやブラッド・ピットがオスカー像を手にするなか、トム・クルーズはその一線から遠ざかてしまった印象。
ブラッド・ピットには、こんなジョークを言われてもいました。
そんなトム・クルーズが、本作でアカデミー賞に戻ってくるというのは非常にグッとくる展開!
特にプロデューサーとして、完璧な続編にするために何年もの期間をかけて企画を練り続け、俳優たちに飛行トレーニングを積ませるなど徹底的なまでに本作にエネルギーを注ぎ込んだトム・クルーズ。
ともにプロデューサーを務めたジェリー・ブラッカイマーも、トム・クルーズについて次のように評しています。
そんな彼にこそ、アカデミー作品賞を与えられるべきではないでしょうか!?
アカデミー賞の復活も…
そして、この『トップガン マーヴェリック』がオスカー、特に作品賞へのノミネート、さらには受賞ともなれば、それはアカデミー賞にとっても大きな意味となるように思います。
というのも、最近のアカデミー賞は昔と比べて注目度が下がってきているんですよね。
その要因の一つが、「作品賞ノミネート作品をほとんど誰も見てない問題」です。
昔のアカデミー作品賞受賞作を振り返ってみれば、『ロッキー』(1976)や『タイタニック』(1997)、『ロード・オブ・ザ・リング / 王の帰還』(2003)など、「みんなが観たあの作品が獲った!」ということがあったわけですね。
しかし最近は、受賞以前にそういった話題作がノミネートさえもされない事態になってきています。
『ダークナイト』(2008)の作品賞ノミネーション落ちから始まり、『アベンジャーズ』や『ワイルドスピード』などのシリーズものは基本相手にされません。そして今年も、興行的にも批評的にも大成功であった『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム 』のノミネーションも叶いませんでした。
確かに娯楽性だけではなく、社会性や芸術性を含めて評価されるアカデミー賞も魅力の一つではあります。ただそこに偏執し続けると、結果的にオスカーの価値を下げてしまうのではないでしょうか?
だからこそ、ぜひとも『トップガン マーヴェリック』で作品賞を受賞して、オスカー像を掲げる壇上のトム・クルーズを見てみたいものです。
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来週は、さかなクンの自叙的物語をのん主演で映画化した話題作『さかなのこ』を紹介させていただきます。
お楽しみに!