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僕が本格的に音楽を始めたのは10代で、クラブミュージックに傾倒したきっかけはDJでした。今…
小説「素ナイパー」の投稿を終えました。読んでいただいた方、ありがとうございました。 …
ベロベロになった二人をタクシーに詰め込むと直哉は一人歩き出した。十月になるのに空気はま…
淳也は大昔に買ったロレックスの時計を見つめると、まるで今の直哉のようだと思った。 そ…
全てを知る女。手に馴染んだトカレフ。父の意図はすぐ理解する事ができた。掟の通りに知子を…
直哉を捕らえたCIAの部署は表向きにも裏向きにも存在しないものだった。 「歴史は自分…
覚悟を決めて瞼に力を入れようと決心した時、直哉は自分の頭が垂れ下がっている事に気付いた。 ベッドに寝ているはずなのに首に妙な重さを感じる。平衡感覚がなく溺れるかのような苦しさの中で、知子がいるはずの左の空間に手を伸ばそうとしたが腕は後ろ手に縛られていた。 捕われた。でもいつ?恐る恐る瞼を開くと、そこに見慣れた知子の部屋の風景はなかった。目の前に設置されていた大きな鏡には青白い顔でしかも裸で椅子に縛られた情けない自分の姿があった。 まだ夢の中にいるのだと思いたかった
(この衝動をなぜ止められないのだろう) 腰を振る知子を見つめながら、直哉は自分の欲望へ…
初夏のマルセイユは晴れていた。 潮の香りを纏った風は湿気を含んでいなく、多くの観光客達が…
爽快感のない朝だった。それは昨日の酒や寝不足のせいではなかった。以前にもこんな朝は数度…
光沢のある黒いワンピースを着て髪をアップに束ねた知子は店のエントランスを抜けて入ってく…
景色の違いに気付いたジェフはミラー越しに直哉と目を合わせた。しかし次の瞬間、後部座席の…
汚いアパートが立ち並ぶ地区を抜けイグレシア駅方面に向かうと閑静な住宅街が軒を連ねる地域…
知子と再会したニューヨーク最後の日。直哉は父の淳也から「次の仕事から1人でいい」と告げられた。おそらくこの数ヶ月の二人の旅は社会人に例えて言うなら上司との研修ツアーだったのだろう。 実はいくつかの試験が仕事の中に設置されていて淳也はそれに相対した時の直哉の行動を細かく見ていたのかもしれない。 「ただ、お前はまだ詰めの甘いところがある。黒人を拘束する時もそうだ。予想外の事態を常に頭の中でシュミレーションして、それに対する対応を考えておく事を忘れるな」 一人での海外で