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こころのはなし:人生で大切にしたいこと

僕は独立する前は会社勤めをしていて、会社でのキャリアの最後の方では新規事業を創るお仕事をしていました。

新卒で大企業に入ったこともあって、その時の自分は「社会に大きな価値を届ける」「社会課題を解決する」みたいなところをどこか盲目的に信じていて、それが自分のミッションであるとも思っていました。

ただ実際に大企業で新規事業に携わってみたときに、本質的なところで疑問が生まれてしまったのです。

「本当に自分の人生において、社会の課題を解決するようなビジネスを生み出すことは大切なことなのだろうか?」

衝撃でした。

咄嗟に「いや、もちろんそうだ!そのために自分はここにいるんだ!」と反発したくなる自分も出てきます。
でも、何度か自問自答を繰り返しているうちに強く言い返せなくなる自分に気づきます。

そのときに自分が導き出した答えは…

「今取り組んでいるような壮大なテーマではなく、もっと身近なテーマで世界にインパクトをもたらすような事業を生み出したい」

実は育休を過ごしたことがその想いにつながっているのですが、当時その瞬間にいる自分としては最善の答えでした。
これこそが自分が人生で大切にしたいテーマなんだ、と。

そしてとあるスタートアップの新規事業のポジションに応募して転職をしたのですが、実は「人生で何よりも大切にしたいこと」をより本質的に追求していくのにはもう少し時間を要する、ということにその後になって気づいたのでした。

今思うのは、人生で大切にしたいこと・人生のテーマに気づきそれを握りしめて生きていくということはやはり簡単なことではなく、何度か「何だろう?→これだ!」というループを螺旋階段のように積み重ねていく必要がある、ということです。

「なんだこれじゃなかったのかよ」と落ち込む必要はありません。悩みながらも少しでも歩みを進めていくことにはとても大きな意味があります。


私たち人間は誰しもが「良い人生を送りたい」「幸せになりたい」と願う生き物です。
その一方で、目の前のことや周りの色んな声に振り回されたりして堂々巡り。結果現状にとどまってしまい、そこから抜け出していくことが難しい、というのもまた多くの人が直面している現実です。

僕自身は、そんなときには何よりも自分の心を理解してあげることが大切だと考えています。人の心はとても複雑で、矛盾もはらんでいたりします。だからこそ自分の心は分かっているようで分からないものなのです。

ー ー ー ー ー ー ー ー 

普段僕が考えていることやこれまでの経験などを通して、一人でも多くの人が苦悩や葛藤から解放されてほしい、という願いを持って、この「こころのはなし」という連載を書いてみることにしました。

気楽に、気長にお付き合いいただけると嬉しいです。

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余談ですが、前述の大企業にいたときに新規事業の偉い人にこんなことを言われたことがあります。

「五十嵐君は大企業の新規事業には向いていないと思うよ」

ガ―――ン。
当時はショックでかなり落ち込みました。
それからは彼とお話をする気にもなれなかったです(子どもかよ…

ただ、独立した後に何かのタイミングでSNSに前向きなコメントをいただいたときに驚きと嬉しさと同時に、「あの人には当時の僕でも気づいていなかった本当の心の声が聴こえていたのかもしれない…」と妙な腹落ち感がありました。
そのおかげで、今ではその方のSNSの投稿にも素直に「いいね」しています。笑

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