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タイミーの営業研修の振り返りと今後の人間関係について

こんにちは。タイミーの竹内です。

先週、タイミーの営業力をパワーアップするための研修会が開かれました。
その名も「営業パワーアップ研修」。
これは外部の営業研修プログラムをもとに、タイミーのCSMに必要なスキルをさらに磨くための1日研修でした。

社内Slackより

また、この営業研修の裏目的を、僕はメンバーがチームとしての思考をもつためのプログラムだと捉えながら同席しました。
具体的にいうと、心理的安全性、つまり関係性の質が向上すれば、結果の質が向上するという理論のもと、「良い結果を出すために、チームメンバー一人ひとりが能動的に気づき、良いアイディアを出せるようにしよう」という前向きなプログラムだと捉えたのです。

ダニエルキム氏の成功循環モデルで着目すべきポイントは、組織としての結果の質を高めるためには、 まず「関係性の質」を高めるべきである、と説いたところにあります。 関係性の質を高めた組織では、チームメンバーがより能動的にアイデアを出し、 ほかのメンバーから出されたアイデアに対しても前向きな意見を述べるようになり、 チームとしての思考の質が高まります。高い質の思考は行動の質につながり、 結果の質の高さへとつなげることができます。 結果が出ると「自分はなんて素晴らしい仲間に恵まれているのだ!」とさらなる関係性の質の高さにつながり、 好循環が生まれるようになるのです。

出典:ダニエルキムの組織の成功循環モデルとは?グッドサイクルの事例を解説
出典:作佐部孝哉著、日経Bizアカデミー記事掲載図をもとに制作

もちろん、僕もいくつか学びを得ることができましたので、
その中の3つ、

  • 営業の課題とは

  • コンサルティング型営業とは

  • コンサルティング型営業の論点とは

に絞って振り返ってみようと思います。
宜しければ、お気軽にお読みいただけると嬉しいです。

講師のご紹介


和田一男さん
出身:北海道小樽市出身
1985年 (株)リクルート入社、全国トップ営業マン常連、全社通期優秀経営者賞受賞
2000年 8月独立、株式会社ブレインパートナー設立、代表取締役

営業の課題とは


「ご自身の営業課題と思うことは何ですか?」と問いを投げられた場合、
皆さんはどうお答えしますか?

僕の回答は、「再現性」でした。
再現性とは、ほかの営業パーソンが、同じ手法により発現した場合、その成果の一致の近さを言います。これは、「自分やほかの人の成果をうまく語れるか」とも言えます。

ちなみに、研修では営業の目指す姿を下記のように定義しました。

「顧客のリスク回避思考を突破するロジックを展開できるようになる。 戦略的な仮説営業を行い、潜在ニーズだけではなく、潜在(上位)ニーズにアプローチする。 中長期的なビジョンに基づく必然性を提示し、未来志向で攻めの営業を展開できる。 新たな知見を提示し(コンサルティング型アプローチ)、商談の主導権をとるスタンスを実践する。

和田一男さん「営業パワーアップ研修」より

これをもう少し分解しようと思います。
顧客のリスケ回避思考を突破するロジックは、戦略的な仮説思考が必要です。
そのためには、

  • 商品知識・行動力・人間力

  • 業界知識・プレゼンテーション力

  • 顧客分析力、問題解決力

  • 将来のあるべき姿を描くこと

ができなくてはなりません。
僕自身、特に現在は、

  • 顧客分析力、問題解決力

  • 将来のあるべき姿を描くこと

を身につけようと努力しています。

また中長期的なビジョンに基づく必然性を提示し、未来志向で攻めの営業を展開するのは、クライアントの中でもトップの方々になります。

クライアントのまだ気づいていない課題を提示し、クライアントの優位性を支援できるレベルを目指します。
そのためには、以下の打ち手が必要になります。

将来・目標からの打ち手

  • 理念〜ビジョン

  • 将来〜現実

外部環境からの打ち手

  • 外部・内部環境変化

  • 業界動向

  • 顧客動向

戦略的打ち手

  • 経営戦略

  • 事業戦略

  • 組織戦略

  • 営業戦略(顧客の顧客のニーズ)

  • 商品戦略(顧客の市場優位性)

僕たちは、トップがどのような危機感を持ち、自社の改革に手応えを感じているのかを日々確認しなくてはなりません。
日々のニュース、つまり二次・三次情報や、実際に現場に足を運びながら、一次情報から外部・内部環境の変化を確認します。
そこから経営戦略や事業戦略など、戦略的な打ち手を立てるためにPDCAを回していくのです。

コンサルティング型営業とは


コンサルティング型営業という言葉を耳にする機会が増えましたが、
その目的は、クライアントに新しい知見を提供するためです。
決して、良い提案書を作って満足することではありません。
今回は、そのために必要なスキルが5つあると教わりました。

①提案力 お客様ニーズを理解し、相手を満足させる力

  • 業界構造、ポジショニング、競合、顧客は誰か?知見が重要

  • 自社(自分)の強み、弱みを正しく表現できる

  • お客様の期待を正しく把握し、対応することができる

②実行力 お客様の期待に対し、やり切る力

  • お客様の関係者を幅広く巻き込むことができる

  • 社内の根回しが強く、自社の資源を最大限活用できる

  • 強い意志を持ち、責任感が強い

③分析力 情報収集し、構造を理解し、仮説を立てる力

  • 情報の収集力が高い

  • 情報を理解し、体系化・一定の法則を考えることができる

  • 限られた情報を使い、仮説ベースで展開することができる

④統合力 内外の力を組み合わせ、新たな価値を生み出す力

  • 多様な要望に対して、統合した方向性を見出すことができる

  • 目的に沿った、新たな付加価値を生み出す

  • 課題の本質を抑えたうえで、新しい解決方法を追求する

⑤構想力 シナリオを描き、”答え”を組み立てる力

  • 適切な課題解決方法を組み立てることができる

  • 差別化、優位性を意識した企画を考えることができる

  • 関係者を巻き込み、実現性を高めていく

強力な信頼関係ができた先には、信頼関係に基づいた無競争状態、つまりMoatの状態を築けます。僕たちはこのレベルを目指していかなくてはならないため、この提案力、実行力、分析力、統合力、構想力を再現しないといけないのです。

コンサルティング型営業の論点とは


ではコンサルティング型営業を進める上で、どのようなスキルが必要になるのでしょうか。今回は、以下の4つの論点を教わりました。

  • 提案力を高める

  • 顧客ニーズを把握する

  • 顧客の市場を知る

  • 顧客の顧客から提案する分析フレーム(ダブル3C)

今回は、「顧客ニーズを把握する」に絞ってご説明します。
まずはクライアントの基本情報を把握するために、事前情報を収集します。
その際、情報武装は万全かという問いを投げかけます。

事前情報の重要性は非常に高く、新規商談の成功率は大抵初回訪問で決まるため、格付けの対象となり、期待値が決まると言われています。
タイミー営業の特徴として、ベンチャーならではの「やっていき(バリュー)」精神を重んじています。

一方で、対峙するクライアントが大きければ大きいほど、このコンサルティング型営業力が必要となります。
つまり、信頼関係を築くためには、信頼できる存在であることが必要です。情報収集は、自分自身の理解度(量・質ともに)が低い場合、人は情報を話したがりません。この法則に従う必要が十分にあります。

では、コンサルティング型営業に必要な「戦略的営業」には何が必要なのでしょうか?
それは以下のプロセスが必要になります。

  • 基礎データの整備・・・戦略策定の前提

  • フレームワークを使った顧客分析

  • 顧客課題の把握と解決案の提示

顧客情報の整理とは、

  • 社史、創業者(経営者)の略歴

  • 経営理念、ミッション、バリュー、ビジョンの理解

  • 業績推移(決算・売上高・利益)

  • 商品別売上(何で儲けているのか)

  • 主要取引先(顧客)の顔ぶれ

  • 業界構造、競合シェア

  • 顧客の強み・弱み分析(何で評価されているのか)

  • 勢力マップ、地域競合店

  • 組織図(商談関係者人脈相関図)

  • 人員構成

  • 採用状況、募集状況、募集条件

  • 採用メディア

です。
これらの事前情報を持っていることで、新規商談の成功率が向上します。
クライアントの現状を分析し、クライアントを理解し、クライアントの商品を理解するためには必要不可欠です。
一流の営業パーソンとして、常に顧客価値を考え、実践しなければならないことがわかります。

さいごに


今回の研修の目的は、タイミーという組織が持続的に高い成果を出し、成長し続けるために、関係性の質を向上させ、思考の質、行動の質に良い循環を生むためだったと振り返ります。

僕自身、コミュニケーションの重要性を認識しているものの、目の前のクライアントワークの重要性も高く、常に配慮を心がけながら実践しています。
なぜなら、メンバー間でのコミュニケーションばかり行なっていると、クライアントワークの優先度が下がってしまうからです。

しかしコトに向き合い続けるのは簡単ですが、ヒトに向き合わないと大きな成果は得られません。
今回のような研修を通して、関係性の質が向上するのであれば、積極的に実施しても良いのではないだろうかという気づきも得ることができました。

また、潜在的にはわかっていても、顕在化された学びもたくさんありました。例えば、クライアントの期待に対して、やりきる力をつけるためには、社内での根回し力が強く、自社の資源を最大限活用できることが必要だということです。

社内で影響力を持つことは容易いことではありませんが、日頃からヒトに向き合うことで力をつけることができます。「たけじゅんが声をかけてきたから力になってやろう」と思ってもらえるよう、まずは自分のスキルを身につけながら、多くの人から頼られる存在になりたいと思います。おわり!

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