見出し画像

感情と上手に付き合うための一冊〜健康になる技術大全/林英恵

皆さん、日々ストレスを感じてますでしょうか?

毎日ストレスゼロという方そうそういないでしょうから、大なり小なり感じながら生活している人がほとんどだと思います。
自分もその一人。

仕事をしていれば
「なんでこいつは日本語が理解できないのか」
「なんでこんなに他人事のようにものごとをにんしきできるのか」
と、イラッとさせられることが時々。
家に帰れば同居人に
「愚痴ばっかり言わんでもっと楽しい話をしてくれ」
「娘よ頼むから下半身丸出しで走り回らんでくれ」
とあきれるというかややイラというか。
そんなことは日常です。

些細なことであれば少し時間が経過すれば忘れてしまえるのですが、場合によってはしつこく脳にこびりつくようなイライラもあります。
簡単に切り替えられれば楽なのかもしれませんが、(お恥ずかしながら)割と自分は反芻をしてしまうタイプで、釈然としない感情が長期にわたってしまうことも少なくなく。

性格だし、多少諦めているものの少しでもそういう嫌な思いを減らして日々をすごせたらなと思い、時々、心理学や感情、メンタルに関する本を手に取っています。

本書もタイトルだけだと食事とか運動とかを対象にしていそうな印象でしたが、
習慣作りやメンタル・ストレスのことなども含めて長期的かつ広域に健康について説明されている良書でした。
著者の林さんもこれほどまでにエビデンスを揃えてわかりやすくまとめるのには非常に苦労なされたと思います。感謝。

本書のうち、感情(ストレス)に関する内容を備忘録がてら抜粋してみたいとおみます。
にしても、感情って不思議ですよね。
自分にはすごいなと思える役員さんがいるのですが、その人はいつお会いしても感情の波がないというか、ガハハと笑っています。ある程度の規模の役員ともなれば動かす額、社会的責任などは自分とは比べ物にならず、ストレスフルな毎日になりそうですが・・・。
こういう身近な出来事からも、感情というつかみどころがなさそうなものが、多少はスキルでコントロール下におけることがイメージできるかと。

健康に良い感情とは

1 プライド(誇り)
2 感謝
3 幸せ

だそうです。イメージ通りという感じでしょうか。
個人的には感謝というのが幸せや誇りと同列なことにちょっと違和感がありました。確かに感謝の念を持って日々を送れる方が健康に良さそうなのは想像できますが、感謝の気持ちを持つことが幸せにつながるという因果関係があり、結果、健康につながるのかと思いきや「感謝」単独でも健康に良い影響があるんですね。

ちなみに、感謝の気持ちをより頻繁に表現できる夫婦やパートナーは相手へのポジティブな気持ちが増し、より良い関係を築けるようになるのだとか。
昔から「ありがとう」と「ごめんなさい」をきちんと言えるようにと言われて育ってきた人も少なくないかと思います。
科学的な面からも正しかったというわけですね。

良い感情を持つために

1つ1つのエビデンスにまでは踏み込みませんが、日常に取り入れられるものとして、

1 呼吸と姿勢を整える
2 感謝できることを書き出す
3 お礼状を書く
4 自分を労る 気持ちいいこと、快適なことをする
5 自分自身に手紙を書く
6 今ここを生きる

が紹介されています。
1は身体面からのアプローチ。
よく、楽しいから笑うのではなくて、笑うから楽しくなるということが言われます。
笑顔で怒るのは難しそうなのは容易に想像できますよね。
それらと同じように、落ち着いた穏やかな時の呼吸を常に心がけることで、イライラした時にも早く気持ちを落ち着けられるというテクニック。

2〜3はまさに感謝に直結するもの。
6個中、感謝に直結するテクニックが2つもあるというのは面白いですね。
単純に、感謝が健康に良いという科学的事実もですが、それが人間に組み込まれ、長期に亘り残ってきた。
我々はもしかしたら、感謝することの凄さを過小評価してしまってるのかも知れません。 

5も面白いアプローチですね。
メタ認知力といいますか、自分を客観的、冷静に観察して言語化することは感情ゆ流されないためにも大事そうですね。
6はまさにマインドフルネスで言われてること。


健康本と侮ってたら、メンタルのこともかなりの密度で記載されてました。
辞書的に気になる項目つまみ食い的に読むだけでも何かしら得るものがある一冊。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?