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3足の草鞋を履きながら

先日、大学にて博士課程(社会人ドクター)の最終審査会があり、なんとか無事合格を認めてもらいました。審査会なるものの詳細な中身まで教えてもらえずに望んだ会でしたが、

・プレゼン(聴講者が論文の主査、副査の先生のみの場合には省略)
・学生側から一言
・先生方にて合否の協議:学生は離席
・合否の伝達、終了

と言う流れでした。自分は幸いプレゼンがなかったため、20分程度で終了。離席してください、と言われた時には少し焦りまし・・w

長かったようであっという間に終わってしまったような気もする社会人ドクター生活。実は、自分は子供が今3歳弱と言うこともあり
①社会人
②小さい子供のパパ(子育て)
③学生
と3つの立場での3年間でした。2足ならぬ、3足の草鞋というやつでしょうか。
上っ面だけ言ってしまうと、どの立場も卒なく、誰にも迷惑をかけずにやり遂げました!となりますが、会社では上司に同僚、家では家族や両親、そして指導してくれた先生をはじめとする多くの方々の協力あっての結果だと思っています。
これは、決して綺麗事で言っているわけではありません。
実は、社会人ドクター1〜2年目は会社でも超がつくほどの繁忙期でした。ブラック感が満載ですが、とある事情により、周5日のうち3日間、日を跨いでから帰宅ということもありました・・・。今思い出してもゲロが出そう。
そんな状況でしたので、奥さん&奥さんの実家の理解を得て、里帰りの時期を長くしてもらったりという対応をとっていました。で、週末に時間がある時は自分がそちらに移動して家族の時間を過ごすという単身赴任のような状況。
③については、指導教員も非常に忙しい方なので、平日に都合が合わない時には土曜日に研究打ち合わせをお願いしたり。この辺は、本当に先生に感謝です。杓子定規に言ってしまえば、平日が勤務だから、先々の平日で時間の合う時にしましょうという対応でも良いわけですからね。「急ぐなら次の土曜日であれば時間あるけど、どう?」という感じで対応してくれました。

時々、「よく頑張って博士号取得したねぇ」というお声がけをいただくこともあるのですが、上述の通り、自分は器用でも頭がいいわけでもなく、周りに助けてもらいまくりながら、なんとかゴールに辿り着いたというのが正直なところです。なので、偉そうなことは何も言えません。
けど、そんな中でも自分なりに色々と工夫して(迷惑を最小限にすべく)、時間短縮のための努力はしたつもりです。記憶が新鮮なうちに、その辺のことをまとめておきたくちょこちょこ綴っていければと考えてます。
ニーズはないかもですが、自分の経験の振り返りが主たる目的。もし、興味・関心なり疑問があればご指摘いただけると幸い。

一番の時短に効果があったのは、「仮説思考」の導入だったと思います。
工学系での博士号ということもあり、解析結果や作図の量もそこそこだったので、一部委託でお願いしていました。
論文本体もですが、解析にしても「どういったケース、どういった結果を、どうやって表す・伝えるか」には無限通りの選択肢があるわけです。この辺は、実際に実験なり解析をしたことがある人にはご理解いただけるかと。
で、限られた時間内で、効率的に周囲を含めて動かしていくかとなると、仮説思考の出番でした。
確か本書の中に出ていた例かと多いますが、著者の知っている優秀な研究者は、実験をする前に論文をほぼ書き上げているのだとか。この主旨としては、こういう実験をすると、こういう結果がでる。それらの結果から、こういう結論が導き出されるというのを先にデザインして手を動かし始めましょうということです。
仕事にも通じる部分がありますね。
資料の準備を求められた時にいきなりパワポを立ち上げる人は、仕事ができない人が多いのと同じく、先にデザインをして(し切ってから)、まとめとして作業をする、というか。
そいういう意味で、プレゼンなり論文を執筆する際には特にそれに気をつけました。他の人に仕事なり作業を任せる時にもそれは有効で、先に地図を渡して、ここの地形を調べてきてくれる?というお願いができるわけですね。

ちょこっとずつですが、経験を振り返りながら整理したく。
時間がかかりそうですが、N=1の経験だけにしておくにはもったいないですからね!

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