NFTから学ぶ次世代型マーケティング
投機目的のNFTアートが下火になった後、PFP(PictureForProfile)とよばれるNFTが一時大変注目されました。
PFPの価格も一時と比べると大分落ちつきましたが、私は注目すべきことはその投機的側面ではなく、NFTから洋服のブランドやアニメ、ゲーム等の新しいIPが創出されているマーケテイングの側面だと思っています。
PFPの2つの役割
PFPには、役割は大きく2つあります。
1つは、PictureForProfileとその名の通り、自身のSNSアカウント等のプロフイール用画像。
そして、もう1つは、DISCORD等のクローズドなコミュニティへの入会証としての役割。
BAYCのPFP保持者でなければ、BAYCのDISCORDコミュニティには、参加できません。
DISCORDコミュニティの中で、PFP保持者とPFP運営チームがアニメ、ゲーム、ファッションブランド等新しいコンテンツの共同創作活動をします。
日本でも、イケハヤさんや新生ギャルバースさんがPFPからアニメをつくりだしており、今後PFP発のエンタメIP創出事例は、増えていくのではないでしょうか。
今までにない画期的なモノづくりプロセス
ここで、強調したいのは、DISCORDコミュニティから新たにエンタメIPやブランドが生まれていること。
アニメやゲーム等は、従来製作委員会方式で誕生してきました。
カリスマ的な才能をもった一人のクリエイターが原作をつくり、出版社、テレビ局や玩具メーカー等がお互い資金を出し合い製作委員会を立上げ、あくまでもアニメやゲームの制作は製作委員会主導で行われてきました。
一方、BAYCやAZUKI等に代表されるPFPは、製作委員会方式ではなく、DAO方式で新たにアニメやファッションブランドを生み出しています。
DAOとは、Decentralized Autonomous Organizationの略であり、企業主導ではなく、コミュニティ主導でモノづくりを進めています。
私は、今後アニメやゲームIPはもちろんファッションブランドの他あらゆる商品やサービスは、今後このように企業主導ではなく、企業と顧客で形成されたコミュニティからヒット商品が生まれてくるのではないかと思っています。
マーケテイングにおける画期的パラダイムシフト
コミュニティ主導で生まれた商品やサービスは、企業主導ではなく、消費者主導で誕生します。
その分、企業側の都合ではなく、より顧客志向のマーケットインなプロダクトやサービスが生まれます。
また、今までのマーケテイングにおける最重要KGIは、コンバージョンでした。しかし、今後ますます商品やサービスでの機能面での差別化が難しくなる中、情緒的価値での差別化が重要になります。その点、マーケティングのゴールは、ますますコンバージョンからエンゲージメントに移行していきます。
コミュニティを介して、顧客が新たな商品やサービスを生み出すプロセスに関与することで顧客のエンゲージメントを最大化できます。また、エンゲージメントの高い顧客をファン化することが可能になります。
ファン化した顧客は、自らの意志で情報拡散してくれるため、企業は、広告に依存することなく、口コミやリファラからの新規集客を期待することができます。
ご興味のある方は、スタバのNFTを活用したマーケティング施策もご参照下さいませ。
最後まで読んで頂き、誠にありがとうございます。
もし、ご参考になる点があれば、ぜひ、スキを頂けると励みになります。
どうぞ、今後ともよろしくお願いいたします。
#マーケティングの仕事
#仕事について話そう
よろしければサポートをお願い致します。少しでも読者様のお役に立てるような活動費に使わせていただきます。