スタバから学ぶ次世代マーケテイング
アメリカのスタバで提供されているStarbucks OdysseyというCRM戦略は、次世代マーケティングの方向性を示してくれる画期的なマーケテイング戦略だと思います。
スターバックスオデッセイは、更にWeb3テクノロジーを活かしたCRM施策であり、現時点でマーケティングにおけるNFT活用事例の中で最も参考になるケーススタディだと思います。
コンバージョンからエンゲージメントへ
スターバックスには、元々日本でも展開されているスターバックスリワードという従来型のロイヤリティプログラムがあります。
スターバックスリワードもスターバックスオデッセイもポイントサービスです。しかし、大きな違いは2つ。
1つは、従来のリワードはアプリを活用し、オデッセイはNFTを活用したポイントプログラムであること。
もう1つは、従来のリワードは、飲み物や食べ物を買うことでポイントを獲得するのに対し、オデッセイでは、スタバに関する知識を深める為のセミナーに参加したり、スタバに関するトリビアクイズに答えることでポイントを獲得できるということ。
今までのスタバのCRMは、お金をより多く使った顧客を優遇することでLTVの高い顧客を創出することを目指していました。
一方、スタバの新しいCRMプログラムは、イベントやクイズの参加を通して、スタバについてより学んだ顧客を優遇することでFANDOMの高い顧客を創出するFRMを目指しています。
CRMのKGIは、コンバージョン。
FRMのKGIは、エンゲージメント。
リファラメインによる新規顧客獲得
オデッセイは、エンゲージメントの高いファン顧客を創出することで、口コミやSNSでスタバ商品を推奨してくれるファン、アドボケーター、エヴァンジェリストの育成を目指しています。
新規顧客獲得の見地からみてこの戦略の革新的なところは、従来の自社サイトやSNS等のOwnedメデイアと広告のPayedメデイアに強く依存してきた新規顧客獲得戦略を圧倒的に費用対効果の高いリファラ等のEarnedメデイアからの集客に期待できること。
"賢い消費者”の出現で広告への信用度が下がり、広告のROIが悪化の一途をたどっている中、オデッセイは、新規顧客獲得における新たな解決先に成り得ます。
NFT活用による新たな顧客価値創造
スターバックスオデッセイでは、スタバトリビアというクイズ形式のイベント、シグネチャードリンク試飲会、コーヒー農場見学イベント等スタバやコーヒーに関する知見を深める為の多種多様なプログラムが存在します。
プログラムに参加するとポイントの代わりにスタバのNFTをもらいます。より多くのNFTをゲットすれば、より魅力的な特典と交換できます。
例えば、アーチストコラボ限定商品、限定イベントへのご招待、コスタリカにあるスタバ農場への旅行ご招待等。
顧客の中には、わざわざイベントに参加したり、ミッションをクリアせずに、限定の特典だけを得たい一般の人向けにこのNFTを販売する人たちがいます。
スタバのNFTは、売買できるデジタルアセットであり、現在販売額は、約20万円で、NFT保有者は売ることで収益を得ることができます。
スタバは、NFTを活用することでLearn to Earn的な今までにない新たな顧客価値を生み出すことにも成功しています。
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