【ショート】春待ち桜🌸橘順

春の息吹が街を包む日、美月は桜色のカーディガンを羽織り、白いレースのスカートで出かけました。彼女の服装は、まるでこれから訪れるであろう桜の花びらのように、優しく、清楚でした。

公園に着くと、桜の木々はまだ冬の名残をとどめ、花びらは蕾の中で眠っていました。蕾は小さくても、その形は完璧な花を予感させ、美月はその美しさに心を奪われました。

彼女は友達と共に、桜の木の下で、桜餅を味わいながら、来年の満開を夢見て語り合いました。美月にとって、桜が咲いていなくても、その場所が特別な思い出となったのです。

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