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ゴールキーパー

今日はJリーグ。
好きなポジションは昨日も書いたがGK。

GKを好きになったきっかけは日本人だと川口能活選手。
海外の選手だと元イタリア代表GKジャンルイジ・ブッフォン。
この2人のプレーを見て。

特にブッフォンは当時世界最高峰と言っても過言じゃないイタリア・セリエAで所属するパルマで第2GKだったが第1GKルカ・ブッチが警告累積で出場停止になった際、17歳でデビューした。

17歳でトップチームデビューだけでもすごいのに対戦相手はイタリアの至宝と呼ばれたロベルト・バッジオが所属する当時、世界有数の強さを誇ったACミラン。
そのミランを相手に0-0。完封でゴールを守り抜いた。

試合中、ハイボールをパンチングした際、バッジオの後頭部にパンチが当たり、怒るバッジオに対し怯むどころか言い争いをして一歩も引かなかった。

そのシーズン後半。ブッフォンは第1GKの地位を確保した。
第1GKだったルカ・ブッチはイタリア代表第3GK経験者。
そんな選手からスタメンを奪い取った17歳の天才に度肝を抜かれた。

17歳でプロリーグのスタメンなんてマンガの世界の話だけど、ブッフォンは現実のものとした。

同じ17歳でも正反対のGKがいた。
小野伸二選手が所属していたオランダ・エールディビジのフェイエノールト。
ある試合で右サイドからのグラウンダーのクロスにGKが飛び込んだ際、相手FWと接触し前半わずか5分で負傷退場することに。

当然、ベンチのGKが出場することになるがベンチがバタついている。
実況のアナウンサーが驚きながら言ったのはベンチのGKは17歳。
昨日、ユースから昇格させた順番で言うと第6GK。

フェイエノールトはそのシーズン、第1GKのズーデビールが原因不明の痛みで欠場。第2GKのローデバイクスは肋骨骨折。

今、負傷したのは第3GK。
第4、第5GKは下部リーグにレンタル移籍し、レンタル先のチームでそれぞれ手と足を骨折。
トップチームに所属していたGK全員が負傷して試合出場不可能というあり得ないことになった。

ベンチに入っていた17歳のGKは言うなれば数合わせ。
ベンチに座ることがその日の仕事のはずが、まさかの出番。
監督が彼の肩を抱いて指示を出してるがふざけてるのかと思うくらいのスピードでずっと頷いている。
緊張で監督の声が届いてないように見えた。

そして試合中、ずっと口が開いていた。
緊張しすぎて呼吸数が上がり、口呼吸してるようだった。

テレビで見てて分かるくらいだから対戦相手も気付いたろう。
「そこから入る訳ない」という距離からシュートを打つ。
ゴールマウスに入ってないのに17歳のGKはビビってゴールにくっつくようなポジショニング。
GKのポジショニングが低いためDFも上がることが出来ず、FWからDFの距離が間延び。
試合は1-3で敗れた。

3失点目はコーナーキックをパンチングしたまでは良かったけど、ボールを見失い、宙を見上げてる間にゴールに押し込まれた。
審判の笛で失点に気付いた彼が気の毒になった。

試合終了後、先輩選手たちが「よくがんばったな」的にフォローしてるように見えたが彼の表情は死んでいた。

翌週の試合、どうするのか気になって見たら、肋骨骨折の第2GKローデバイクスがスタメン。脱臼した第3GKがベンチに入っていて第6GKの姿はなかった。

第1GKのズーデビールは骨折などではなのでベンチに入れたはずだが本人が拒否したようでチームの緊急事態に協力しようとしない態度に第2GKのローデバイクスがぶち切れ、

「お前、サボってるだけだろう」

と、殴り合いになりかけたらしい。

あの17歳のGKは名前も覚えてない。
トップチームに上がれたかも分からない。
ブッフォンとは正反対の結果。

ブッフォンのことはともかく、フェイエノールトの第6GKの話はサッカー好きな友達にも、

「それ覚えてんの日本でお前くらいだろ」

って、興味を持たれることなく済まされてしまうので誰かに聞いて欲しくて書いた。

ジュースが飲みたいです('ω')ノ